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  • そんなに8人制を導入したかったら、審判を増やす努力しろ!: 武藤文雄のサッカー講釈

    協会が、小学生世代に8人制サッカーの導入を推進している。以前より、私は総論賛成、各論反対と述べて来た。要は「一応賛成している」と言う玉虫色的態度なのですがね。 賛成、反対いくつも詳細論はあるのだが、究極的には、賛成、反対それぞれの理由はシンプルだ。 賛成については、正に日協会の情宣ビラの7ページから9ページに書かれている事が理由となる。実際、うちの子供達が、8人制でガップリ四つの試合をしてくれているのを見た時は、嬉しかった。ゴールキーパを含んだ全員が、ボールに呼応して常に動き、一生懸命ボールにアプローチし、技巧の粋を尽くして敵陣に迫る。人数が少ない分、ボールへの関与、プレイへの関与が一人一人多い。これはよいですよ。 余談ながら、上記情宣ビラの「グリーンカード」、「リスペクト」、「フェアプレイ」と言うキーワードには、物悲しさを覚える。「グリーンカード」は論外だが、「リスペクト」、「フェ

    e_tacky
    e_tacky 2012/01/27
    「これらの『反則』は、何があっても自分では判断できない。審判と言う第三者の助言を繰り返し聞きながら、身体で覚えて行かなければいけない事なのだ」
  • 松平康隆氏逝去: 武藤文雄のサッカー講釈

    バレーボール界、いや日スポーツ界の大巨人、松平康隆氏が亡くなったと言う。日のスポーツ史に残る大巨人だった。 サッカー界でたとえてみれば、佐々木則夫氏(世界一を獲得したと言う実績と組織作り)と、岡田武史氏(優秀な素材を徹底して鍛え、超一流に育てる)と、カズ(サッカーそのものをマスコミに露出させ、多くの人々の注目を集める、カズの場合は自らが輝き、松平氏は選手達を売り込んだのだが)と、木之興三氏(サッカーをより多くの人に広げるために、トップリーグをオーガナイズ)と、松木安太郎氏(あの愉しいテレビ解説)を合わせたような実績を挙げた人だ。 スゴいよね。 いや違う、松平氏は1人時間差とか移動攻撃のような、独創的、根源的な戦法を編み出している。ここで重要なのは、これら松平氏が編み出した戦法は、他の世界の国に次々に導入され、当たり前の戦法になっている事だ。よく「originality」と言う英語を、

  • 澤の同点弾: 武藤文雄のサッカー講釈

    先般の女子ワールドカップ決勝、澤の同点弾について。あの劇的な得点、澤はいったい足のどこでシュートしたのだろうか。 勝利後も、幾度も再生映像が流れたが、私にはさっぱりわからなかった。トーなのか、アウトフロント(足の甲の外側)なのか、アウトサイド(足の外側)なのか、ヒールなのか。さらに言えば、当てて方向を変えただけなのか、足首を捻ってスナップを利かせたのか、あるいは膝を使って能動的に方向を変えたのか。宮間がピタリと合わせて来たボールを、一体どのようにしてあのコースに飛ばしたのか。いくつもの可能性が考えられる、実に難解な一撃だった。 サッカーの妙技は、場面的な劇的度が高いもの、技術的な難易度が高いものに2分されると思う。たとえば、前者の典型はジョホールバルの岡野の決勝点であり、後者の典型は06年ワールドカップのアルゼンチンでセルビアモンテネグロから奪ったカンビアッソの25パス得点である。そして

  • 究極の贅沢に乾杯: 武藤文雄のサッカー講釈

    決勝前。 日も合衆国も、組織的な攻守が売りで、精神的にも粘り強く、攻撃に切り札を持っている。最前線のタレントの体幹の強さ、平均体重と身長、世界での優勝経験などの差から、先方の戦闘能力が上な事は間違いないけれど。 日のやり方は試合前から決まっていた。最前線からチェイシングを行い、敵の中盤から容易にパスを出させず、最終ラインで丁寧に受け渡しをして粘り強く守る。攻撃は中盤でボールを奪ってのショートカウンタ、サイドバックが上がってのサイドアタック、それにセットプレイ。無論、スカウティングによる合衆国各選手の特長、欠点に対する対応はあるにしても、チームとしてのやり方はそうは変わらない。 一方、合衆国にはいくつかの選択肢があった。そして、ドイツ戦とスウェーデン戦は、彼女達にとって、格好のスカウティング材料となった。 ドイツのやり方は、最前線から日の守備陣に徹底してプレスをかける事だった。これによ

    e_tacky
    e_tacky 2011/07/22
    「何と贅沢な試合だった事か。そして、その贅沢を、自国の選手が見せてくれると言う、究極の贅沢。それも世界一を争う舞台で」
  • 遠藤保仁とオシム爺さん: 武藤文雄のサッカー講釈

    ワールドカップについても語り切れていない事が無数にあるのに、日本代表はさらに見事な試合を積み重ねてくれるは、Jリーグは毎週おもしろいは、ユース代表は何とも言えない試合をしてくれるは、書きたい事ばかりが貯まっていく。(ユース代表の短期的結果は残念だったが、前線の優れたタレントを見た限りには、日サッカーの将来は明るいと感じた)。さらには、ピッチ上の戦い以外にも、ヴェルディの存続問題、アルディージャの観客数水増し問題など、色々と講釈を垂れたい事が山積みだ。 で、今日のところは、先日の日韓戦の講釈で最後の数行のみでしか称えられなかった、遠藤保仁の代表100試合出場について、語らせていただこう。 ワールドカップ直前、私は遠藤の大会での君臨を期待した文章をまとめた。そして、遠藤は期待通りにすばらしいプレイを見せ、中軸として世界中の人々に日サッカーの質の高さ見せつけてくれた。そして、今回のアルゼン

    e_tacky
    e_tacky 2010/10/21
    「私は今日の遠藤の完成に、オシム爺さんが、とてもとても大きな寄与をしたように思えてならないのだ。そして、オシム爺さんが日本で行った最高の仕事の1つが、遠藤の完成だったようにすら思うのだ」
  • 夢は叶い、悔しさに震え、未来を恐怖し、改めて感謝する: 武藤文雄のサッカー講釈

    とにかく悔しい。あれほど「完璧な試合」を堪能すると言う幸せな時を過ごしたのに、勝てなかったのだ。 ワールドカップでこう言う「完璧な試合」を見たかったのだ。いや、やりたかったのだ。当に幸せな3時間だった。でも、それでも、歓喜を味わう事ができないなんて、こんな悔しさを味わうなんて。そして、さらに絶望的な想いにとらわれている。もう2度と、このような見事なチームを所有する事はないのではないかと。 試合が進む。いや進んだのは「試合」ではなくて「時間」だな。双方、ガップリ四つ。田と遠藤を軸にいくら攻め込んでも、最後ダ・シルバが立ち塞がる。とにかく忌々しい。でも、パラグアイから見ても同じに思えた事だろう。「何なんだ、あの22番は」と。 もちろん、最後に中澤とダ・シルバが立ち塞がる事に成功するには理由があって、双方の組織守備が実に見事だからだ。オルティゴサの展開を止めるために遠藤を前に出し、サンタクル

    e_tacky
    e_tacky 2010/07/02
    「『日本が持てる力の全てを出して、同等の強国と戦う試合』を堪能できるとは。そう、ワールドカップでこう言う試合を見たいと言うのは、夢だったのだ。そして、夢が叶ったのだ。本当にすばらしい試合だった」
  • 中村憲剛の涙: 武藤文雄のサッカー講釈

    (コメント欄での指摘を受け、延長戦のレギュレーションに関して追記と修正を行いました、(09年10月4日)) 試合終了直後。両手を高々と上げ歓喜するピクシー。そして呆然と顔を覆う憲剛。絵に描いたような勝者と敗者の対比。 おそらくピクシーは、この3ヶ月間、この2試合を勝ち抜く事のみを考えてきたに違いない。そして、直前のJのアントラーズ戦を(ターンオーバで「捨てる」のみならず)「最終調整」に使い(しかも完勝すると言う「おまけ」まで獲得して)、満を持してこの第2戦に臨んだ。そして、実質同点状態の終盤に、ボランチ2枚を同時交代する博打を行い、見事に勝ち切った。 おそらく中村憲剛は、この2年間、あの自らは蹴る事ができなったPK戦を忘れる事はなかったに違いない。そして、苦労に苦労を重ねて、遠藤率いるガンバを倒し、先週は自ら直接FKを決めるなどして、後一歩で「前回越え」まで近付いていた。決してこの第2戦を

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