31日の米株式市場で、ワクチンやバイオテクノロジー関連の銘柄が大幅安。米食品医薬品局(FDA)の幹部ピーター・マークス氏の辞任表明を受け、ワクチンや最先端の遺伝子治療の今後を巡り強い不透明感が広がった。 マークス氏は、FDAでワクチンなどの安全・有効性審査を担う生物製剤評価研究センター(CBER)の所長。新型コロナウイルス禍において、ワクチン接種イニシアチブである「ワープスピード作戦」で中心的役割を果たしていた。またワクチンのほか、希少疾患に対する新しい治療法、特に1回の投与で疾患を治癒し得る遺伝子治療薬の承認を巡り、より迅速かつ柔軟なアプローチを支持していた。マークス氏の辞任表明は28日遅くに報じられ、バイオテクノロジー業界には激震が走った。 関連記事:米ワクチン責任者が辞任、ケネディ厚生長官が「誤情報」推進と主張
