小室哲哉、宇都宮隆、木根尚登による音楽ユニット、TM NETWORKがデビュー40周年を迎えた。TMがポピュラー音楽史に果たした役割について、リーダーの小室に聞いた。(聞き手・読売新聞文化部 鶴田裕介)
1月1日に発生した能登半島地震は特殊な地勢に加え、道路が破損し土砂崩れで寸断が生じるなど救援活動は難航した。発生から約2カ月経った今も自衛隊は活動を行っている。災害派遣された自衛隊に対し、ネット上では「なぜもっと大量に投入しないのか」「逐次投入だ」といった批判の声も見られたが、どのような方針で救助態勢を敷き、どのような活動をしたのか。東日本大震災や熊本地震との状況の違いは。自衛隊の災害対応を担当する防衛省参事官に話を聞いた。(文・写真:ジャーナリスト・小川匡則/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 「過去の大災害のときと比べても、能登半島地震はものすごく素早い対処ができたと感じています」 こう語るのは、防衛省統合幕僚監部の田中登参事官だ。能登半島地震を受けて、自衛隊派遣のために奔走した一人である。対外調整がメインの仕事で、統合幕僚長に状況を報告し、それに対する指示をもらい、現場に
2022年4月某日。タキシードに身を包み、シルクハットを頭に載せ、「いやいやいや、どーも~……ルネッサァァァーーンス!!」と筆者は舞台へと飛び出した。幾度となく繰り返してきた、いつも通りの登場だったが、顔はこわばり、手は震えと異常なまでの緊張感。いや、無理もない。この日のステージは、“わが家のリビング”。客はたったの1人だが、それが自分の子供……長女(現在小4)となれば、調子も狂おうというものである。 今年3月、福岡PayPayドームで始球式の大役を務めたが、よもや2万の観衆のプレッシャーを小学生のそれが上回り、正真正銘のホーム(自宅)をアウェーに変えてしまうとは思わなかった。 全ては、このあとに控えた演目のせい。「漫才」でも「ギャグ」でもなく「告白」……わが子に隠し続けてきた父の正体を打ち明けようとしていたのである。(取材・文:山田ルイ53世、写真:石橋俊治、Yahoo!ニュース オリジ
2000年から放映され、今や国民的ドラマとなった『相棒』。水谷豊氏演じる、杉下右京の“相棒”、冠城亘役を、’15年から務めてきたのが、反町隆史氏だ。反町氏は、今シーズンをもって卒業となったが、ふたりのつきあいは、7年以上に及び、絆は強く、深い。お互いを「最高のバディ」と称するふたりに、仕事からプライベートまで、たっぷりと語ってもらった。 ──撮影中もゴルフ談義に沸くなど、終始息の合ったところを見せる水谷豊氏と反町隆史氏。初顔合わせの時から、お互い、バディとしての相性のよさは感じていたようで……。 水谷 ソリとは『相棒』が初共演。それまでもソリが出ていた作品は観ていて、「いい役者さんだな」と思ってはいたけれど、面識はなくて。初対面の時に感じたのは、「人を楽しませるのが好きな、根っからのエンタテイナー」ということ。(反町氏が趣味の)釣りの話を、すごく楽しげに、1時間くらい話してくれたんだよね。
2年の中止・延期を経て、世界最大級の同人誌即売会であるコミックマーケット(以下、コミケ)が昨年末開催された。入場者に有効なワクチン接種か72時間以内のPCR検査による陰性証明を求めるワクチン・検査パッケージの導入など、新型コロナ感染症対策を徹底した上で、従来よりも規模を縮小しての開催だったが、2日間で11万人が訪れた。 前回中止の苦渋の決断、今回開催までの苦労の2年間、そして、コミケとして記念すべき100回目の開催となるC 100への意気込みについて、コミックマーケット準備会の市川孝一共同代表に話を伺った。 想定外のC98中止、下りなかった興行保険 引き返せないところまで来ていた──今回のコミケ(C99)、終わってからの率直なご感想をお聞かせ下さい。 市川 すごいやりたかったですし、終わってみてすごく気分が晴れました。やっぱりコミケットはハレの日なんだなとつくづく感じました。 ──初めて開
●魔法めいたシンセサイザーを操るタイムマシン感覚で時空を支配したコンサート 夢のようなライブパフォーマンスだった。2022年の“いま”なお、進化を感じられたステージ。会場や配信(30日までアーカイヴあり)で目撃したオーディエンスは、そう感じたはずだ。 昨年より音楽活動を再開した小室哲哉が、2022年1月にBillboard Live OSAKAとTOKYOで単独公演『Tetsuya Komuro 「HIT FACTORY #1」』を計8公演行った。セットリストは日々少しずつ改変、アップデートされ、最終日、1月23日、2回目の公演は集大成といえる圧巻のライブとなった。 公演タイトルは、かつて自身が提供曲をセルフカバーしたアルバム『Hit Factory』(1992年リリース)に由来するネーミング。まさに小室哲哉の独壇場、魔法めいたシンセサイザーを操るタイムマシン感覚で時空を支配したコンサート
はっぴいえんどやYMOでの活動、松田聖子の「ガラスの林檎」「天国のキッス」をはじめとする歌謡曲への楽曲提供――。細野晴臣(74)は、間違いなく日本のロック、ポップスの歴史を生みだしてきた巨人だ。しかし、本人は意外にも「『誰が聴いてるんだろう?』と思って、何十年と非常に孤独な作業をやってきた」と振り返る。終戦の2年後に生まれ、「文化的な背景は確実にGHQの洗脳」と語る細野が、アメリカでも支持される理由、そしてコロナ禍で感じた「分断」とは。(取材・文:宗像明将/写真提供:ギャガ/Yahoo!ニュース特集 オリジナル 編集部) 「僕の音楽は、シティーポップじゃないし、J-POPでもない。『誰が聴いてるんだろう?』と思って、何十年と非常に孤独な作業をやってきたわけです。インターネットができる前なんて、もう本当に人がどう思っているのかわかんないまま、自分がいいと思ったものを作ってたんですね。それが逆
新型コロナウイルスの影響が地球をおおったこの数カ月、激変する世界で「機動戦士ガンダム」シリーズの生みの親である富野由悠季さん(79)は、何を考えていたのでしょう。コロナで中断した巡回展「富野由悠季の世界展」が静岡県立美術館(11月8日まで)から再開したのを機に、富野監督に語ってもらいました。一斉休校や外出自粛を味わった子どもたちへメッセージを聞くと、「大人をなめるな!」との答え。 一体どういうこと? でも、最後まで聞くと、巨匠の本音が見えてきました。 【画像】富野由悠季さん直筆「ガンダムのラフ画」 超有名なシーンの設定とは……! 「世相にシンクロしちゃいけない」新型コロナウイルスが流行したこの数カ月間、僕は自宅やスタジオにこもっていた。次回作の構想を練るために古代史に関する本などを読んでいたら、アニメ業界にも大きな影響が出て、6会場で予定されていた「富野由悠季の世界展」は2会場で延期になっ
「『みなさん』が終わって、うーん……。ほぼ、とんねるずは死にましたよね。それだけ命をかけてやっていましたし、チャンスをもらった番組だったし、いろんな思いがすべて入っていたので。……なんか、あれからおかしかったです。やっと、YouTubeでまたちょっと息が入ったというか、呼吸し始めた感じで、死んでいましたね」 肩書を尋ねると、「元とんねるずですかね?」。『とんねるずのみなさんのおかげでした』が終了したのは、2018年3月。30年にわたる「みなさん」をまとめたDVD BOXは、終わったことを認めたくないから「たぶんこの先も開けない」という。 「子どもたち、孫たちが棺桶に入れるんじゃないですか? 燃えるのかなあ、DVDって。火葬場の人が嫌がるかな(笑)。約30年間、毎週木金、『みなさん』の収録でフジテレビに行ってたんですよ。行かなくなって、定年退職したサラリーマンの方みたいに、燃え尽き症候群で。
「明石家さんまの師匠」としても知られる落語家の笑福亭松之助が2月22日、老衰のため93歳で亡くなった。 上方落語界の最長老だった松之助の訃報に常に「明石家さんまの師匠」と注釈がつくのはいささか失礼な気がしないでもない。 しかし、松之助は、さんまがブレイクし始めた当時、袴に「さんまの師匠」と書いて高座に上がるという洒落っ気を見せるような人物だった。 「なんちゅう師匠や」とみんなを笑わせる師匠に、さんまは「俺の選ぶ目は間違いなかった」と誇らしく思ったという。 さんま:「価値観が合う」っていう言い方は師匠にたいへん失礼なんですけど、師匠がやることでものすごく感動することもいまだにあります 出典:『本人』vol.11 「師匠選び」というのもひとつの才能である。 BIG3の3人と笑福亭鶴瓶をテーマにした対談で水道橋博士は、彼らの師匠選びのセンスを絶賛している。 博士:タモリさんの師匠を赤塚不二夫さん
コミケ一般参加の有料化? 2019年に開かれる同人誌即売会コミックマーケット(コミケ、コミケット)で、一般参加の有料化が予定されていることが話題になっています。 2019年のコミックマーケット96・97について、有料化を予定していることを、準備会の共同代表がサークル向けの冊子「コミケットアピール」で明らかにしました。 コミックマーケット96・97は東京五輪の影響で4日間開催になり、会場は有明と青海にまたがることに。2つの会場を参加者が行き来することから、リストバンドによる参加者の識別を予定。サークル通行証をリストバンド化し、カタログを購入しない一般参加者にはリストバンドを購入してもらうとしています。 出典:コミケ、2019年開催のC96・97を有料化 4日間2会場で経費増 一般的に同人誌即売会では、主催者が発行するカタログが入場券を兼ねています。カタログを一般参加者に販売した売上と、サーク
京大高等研究院の本庶佑特別教授がノーベル医学生理学賞を受賞した。おめでたいことだ。 その前に、NHKはノーベル賞にちなんで特別サイトを開設(「ノーベル賞 まるわかり授業」)。 バーチャルユーチューバーのキズナアイが、「ノーベル賞 まるわかり授業」を行うということで、話題を呼んでいた(バーチャルYouTuberによるノーベル賞解説 NHKサイトが話題)。 ところがこのサイトは、その後、違う意味でネットで話題を呼んでいる。 太田啓子弁護士が、性的に強調された描写、女性の体をアイキャッチに使うことについて疑義を呈し、「NHKノーベル賞受賞サイトでこのイラストを使う感覚を疑う」とツイートしたからだ。 これに反対するひとたちは、別にキズナアイは性的じゃない、女性からも支持を得ていると反論、太田弁護士に賛同する人は「乳袋(という表現があるのを初めて知った)」やへそが出ている時点で、やはり性的ではないか
コミケの受難とひとつの"うわさ" 世界最大規模の同人誌即売会、コミックマーケット(通称コミケ)が今夏も開催されました。92回目を迎えた今回は、3日の開催期間中にのべ3万2千のサークル(団体)が参加、50万人が来場し、会場の東京ビッグサイトは大盛況でした。 現在、第一線で活躍する漫画家・小説家の中にも、コミケで同人活動していた作家は多く、まさにクリエイターのゆりかごのような存在と言えるでしょう。 そんなコミケにも、受難の時代がありました。1988年から1989年にかけて日本を騒がせた幼女連続誘拐殺人事件で宮崎勤元死刑囚(2008年執行)が1989年に逮捕され、元死刑囚が収集していた本やビデオが山積みの部屋が報じられると、宮崎の"オタク"という属性に世間の注目が集まりました。そして、宮崎が過去にコミケにサークル参加していたため、報道直後に開かれたコミックマーケット36には、メディアが取材に殺到
SHIBUYA TSUTAYAの『SMAP 25 YEARS』特設コーナー(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ) 葬式のようだった最後 12月26日に放送された『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)最終回は、1996年に始まったこの番組の20年間を5時間弱に渡って振り返る内容だった。 開始直後の森且行の脱退(1996年5月)、稲垣吾郎・草なぎ剛の不祥事による一時離脱と復帰(2002年、2009年)、マイケル・ジャクソン出演(2006年6月)、東日本大震災の復興応援活動(2011年3月~)、5人旅(2013年4月)、ノンストップライブ(2013年9月)など、20年間にこの番組で彼らに生じたいくつかのポイントをピックアップしたものだった。また、その合間には「BISTRO SMAP」に登場した多くの大物ゲストも紹介された。それらは、なんとも豪華で楽しい総集編だった。 しかし、ラ
先日、『医療情報に関わるメディアは「覚悟」を - 問われる検索結果の信頼性』という記事を公開し、大きな反響をいただきました。 手短に説明すると、現在、命に関わる「がん」などの病名のインターネットの検索結果においては、ペンネームの素人がまとめた、信頼性の低い情報がヒットしやすくなっている、という内容です。 メディア側のテクニックやスパムにより、記事が検索結果において上位表示されれば、アクセスが集まり、広告収入が発生します。これはつまり、人の命を左右するような情報が、特定のメディアのお金儲けに利用されている、ということです。 しかし、匿名の非専門家がまとめた、信頼性の低い情報により、誰かの健康が損なわれてしまったら、一体誰が責任を取るのでしょうか。前述の記事でも指摘したように、当該のメディアにおいては、運営企業はその責任を放棄しています。 当社は、この記事の情報及びこの情報を用いて行う利用者の
※この記事は映画の重要な部分についてネタバレがある。映画をまっさらな気持ちで見たい方は、ぜひ観賞後に読んでください。私は7月30日、公開2日目に『シン・ゴジラ』を見に行って衝撃を受け、その日のうちにこんな記事を書いた。 →日本のスクラップ&ビルド、東宝映画のスクラップ&ビルド 『シン・ゴジラ』(Yahoo!個人/7月30日) この記事では触れなかったが、エンドロールに出てきた「製作 市川南」のクレジットを見て秘かに歓喜した。市川氏は以前宣伝部にいて、コピーライターとして私は仕事をご一緒したことがある。その後、映画調整部に移ってヒット作をプロデュースしていたことは知っていたが、このゴジラのリニューアルというヘビーな作業も市川氏が指揮していたのは感激だ。そこで、十数年ぶりに市川氏にお会いし、『シン・ゴジラ』誕生についてお話をうかがった。そのインタビューのエッセンスをここでみなさんに読んでいただ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く