日本で死者数が少なかったのは、PCR検査能力が低かったからでもある。そして「東京一極集中」には問題があり、都道府県の姿を見直すべき時期に来ていることもコロナ禍で思い知らされた――10年前に書かれた「予言の書」として読まれる『首都感染』の著者・高嶋哲夫氏が、「新型コロナと日本人」について書きおろすドキュメント連載、ついに最終回! 第1回:10年前の予言書『首都感染』著者が振り返る「新型コロナ騒動」前夜 自粛から経済へ ゴールデンウィークの間、日本中の繁華街、観光地から人が消えた。主要駅、新幹線のホームにも人影はほとんどなかった。人との接触8割減は、ほぼ達成できた。 実は地方の町はそうでもなかったと聞いている。店は開いていたし、普段ほどではないが人通りもあった。マスコミ報道は、大都市と観光地がほとんどだったと言うことか。しかし、三密を避けようという意識だけは日本中で共有できた。 新型コロナウイ