『OUT』『グロテスク』など社会に顧みられることのない女性たちと、その“痛み”を圧倒的な筆力で浮かび上がらせてきた作家・桐野夏生さん。最新作『燕は戻ってこない』では女性の貧困と生殖医療を題材にし、相次いで女性誌の特集が組まれています。人や物事をひとくくりにする「『安易なラベリング』に抵抗するために仕事をしている」と語る桐野さん。単独インタビューで、桐野さんが見据える現代社会と“痛み”に迫りました。
世界に衝撃を与えた今月7日のイスラム組織ハマスによるイスラエルへの大規模攻撃。イスラエル軍はパレスチナ・ガザ地区への空爆を強め、ハマス側もイスラエルに対し多数のロケット弾を発射。双方の死者は増え続けています。 いったいなぜ、イスラエルとパレスチナは凄惨(せいさん)な対立の歴史を繰り返してきたのか。エルサレムに駐在するなど、この問題を取材し続けてきた国際部の鴨志田郷デスクがわかりやすく解説します。 この記事はNHKのWEBサイト「大学生とつくる就活応援ニュースゼミ」の中で2021年に公開した「1からわかる!パレスチナ(1)~(3)」をもとに制作しました。 (国際部デスク 鴨志田 郷) パレスチナ問題ってなに? イスラエルとパレスチナとは? 昔から、地中海の一番、東の沿岸にある地域のことを「パレスチナ」と呼んでいました。南にエジプト、東にヨルダンがあって、北にはシリアやレバノンがある場所です。
きょう取り上げるのは、「Modern Monetary Theory(現代貨幣理論)」。頭文字をとって「MMT」と呼ばれています。アメリカ発の経済理論です。 その提唱者の一人、ニューヨーク州立大学のステファニー・ケルトン教授が7月、初めて来日しました。国会議員や大学教授が相次いで面会に訪れるなど、日本でも注目され始めています。どんな理論なのか、なぜ日本でも一定の支持を集めているのか、ケルトン教授に聞きました。 この理論は、「自国の通貨を発行する国は、お金を刷りさえすれば、それを借金の返済に充てることができるため、どれだけ借金しても破綻しない」というものです。そのため、極端なインフレにならない限りは、借金を気にせずどんどん国債を発行して、年金や公共事業などにお金を投入すべきだと主張しています。かなり大胆ですね。 しかし、日本でもこの理論が一定の支持を集めています。ケルトン教授は、その理由につ
適度な量であれば体に良いとも言われてきた「酒」。ところが最近、「酒に“適量”はなく、飲む量が増えるにつれて病気のリスクも上がる」というショッキングな最新データも発表された。酒は付き合い方によって、まさに天国と地獄!?それを知りながら、なぜ人類はこれほど酒を好む生き物になったのか? その理由を壮大な「人類の進化」の歴史に探ると、なんと私たちの祖先には「酒を“栄養食”として命をつないだ時代」もあった可能性が明らかに。それがなぜ「酔うための酒」へと変わったのか。酒が人類にもたらした「3つの大事件」を解き明かし、「酒の知られざる真実」に迫る。 お酒を「主食」にする人たちがいる! アフリカ・エチオピア南部、標高約2000メートルの山岳地帯。ここに、人類と酒の「究極の起源」を物語る人たちがいる。この地域に住む民族「デラシャ」だ。 彼らが飲んでいるのは「パルショータ」というドロドロの液体。デラシャ伝統の
歴代最長政権。その要因の1つに「野党の多弱」を挙げる指摘は多い。 「安倍政権を、なぜ倒せないのか?」 野党の視点から展望するため、私たちは、民主党政権の中核を担った4人にインタビューを行った。 当時の幹部たちは、異口同音にある言葉を口にした。 (宮里拓也、奥住憲史、並木幸一) 長期政権の要因は 「長期政権となった要因は何だと考えますか」 私たちは、民主党政権を担った“元幹部”に率直な質問をぶつけた。 前総理大臣、野田佳彦。 与党民主党の幹事長を務めた小沢一郎。 外務大臣や民主党政策調査会長を歴任した前原誠司。 民主党政権で財務大臣を経験し、現在、立憲民主党の国会対策委員長を務める安住淳。 4人は、それぞれ、次のように答えた。 「野党がバラバラになって互いに足を引っ張っていることが一番大きな原因だ」(野田) 「安倍政権に代わる受け皿がない。国民は政権をかえたくても選択する対象がない」(小沢)
「安倍さん、辞任するって!」 2007年9月。当時、自民党担当だった私は、騒然とした記者クラブ内の様子を今でもよく覚えている。それほど突然の辞任だった。 あれから12年。 なぜ、安倍政権は復活でき、しかも「最長」となったのか。 今回、その裏側を当事者の話で明らかにしたい。 (長谷川実) こうして安倍は「復活」した 2007年、第1次安倍政権は1年で幕を閉じた。 その後、福田、麻生、鳩山、菅、野田と、どの政権も1年前後の短命で終わった。 なぜ、長きにわたる政治の混乱の、引き金を引いたような安倍政権が復活できたのか。 それを身近に見て、復活にも手を貸してきた「盟友」がいる。自民党税制調査会長を務める甘利明だ。 「2012年の総裁選挙は勝つべくして勝ったわけじゃない。3番手からスタートし、逆境を跳ね返した。その結束力が、政権の土台に根付いていることが1番だろうね」 甘利が「逆境」と表現するのも当
性的暴行を行う目的で悪用される薬物。いわゆる「レイプドラッグ」。その多くは病院で処方される睡眠薬などの“身近な”薬です。 女性 「友達が飲み会で、お酒強い子なんですけど、最初の1時間くらいですごい酔っ払って、そこから先の記憶がないみたいな。」 女性 「そんな大して飲んでないのにもう記憶がとぶってことは、たぶん絶対何か入れてるなって。絶対何かしたよね、みたいな。」 明らかな犯罪。しかし、薬を使う人物に罪の意識は希薄です。 加害者 「(睡眠薬)入れてかき混ぜて、ぐっと飲ませれば気づかないですよ。起きないですね。」 加害者 「飲み過ぎちゃった、で終わってくれればいかなっていう程度でやってるんで。」 さやかさん 「自分って1人の人間としてそのときに見られてなかったんじゃないかなと思って、なんかたぶん、人形のようにしか思ってないんやろうなって思う。」 レイプドラッグを使う動機とはどういったものなのか
映像の世紀 デジタルリマスター版 再放送のお知らせ 1995年に放送し、大きな反響を呼んだNHKスペシャル「映像の世紀」。NHKでは、放送から20年がたった「映像の世紀」を、最新のデジタルリマスタリング技術によって、画質・音質も新たにハイビジョン版としてよみがえらせました。「映像の世紀」のデジタルリマスター版・全11回をBS1で下記の通りに再放送いたします。 【番組概要】 20世紀は人類が初めて歴史を「動く映像」として見ることができた最初の世紀です。映像は20世紀をいかに記録してきたのか。世界中に保存されている映像記録を発掘、収集、そして再構成した画期的なドキュメンタリーのシリーズ。活字とはひと味違った映像ならではの迫力と臨場感あふれる映像で20世紀の人類社会を鮮やかに浮き彫りにします。 【再放送】
データ保存の専門家 「いま、磁気テープが非常に脚光を浴びている。 復活したといってもいい状態だと思う。」 阿部 「そう、われわれの時代は、カセットテープですよ、青春の思い出と共に。 なかなか処分できないんですよ、かさばっていても。」 鈴木 「そういう方、多いと思うんですよね。 使いやすさの面でも、記録できる情報量の面でも、CDやDVDにとって代わられた磁気テープなんですが、日本のメーカーが性能を飛躍的に高めた結果、今、再び記録媒体として、復活のきざしを見せています。 新しい磁気テープは、1本でDVD500枚分という、大量のデータを記録できるようになっているんです。」 阿部 「なぜ今、磁気テープが注目を集めるのか、取材しました。」
韓国のイ・ミョンバク大統領による竹島上陸は、オリンピックの爽やかな感動に冷や水を浴びせるものでした。祖国の代表に熱い声援を送るのは健全な愛国心ですが、島の領有をめぐる対立を顕在化させ、日韓の信頼関係にも深刻な影響を与えかねない今回の行動は、日本にとってはもちろん、韓国にとってもマイナスだったと考えます。 同時に、この上陸によって日韓関係にどのような影響を与えるのかについても、十分認識した上での覚悟の上陸であったと思います。 経済界出身のイ・ミョンバク大統領は、歴代の大統領とは異なり、これまで歴史や領土の問題をことさら強調せず、日韓関係を重視する姿勢を貫いてきました。そのイ・ミョンバク大統領だけに、今回の竹島上陸には、正直、驚きと失望を禁じ得ません。 4年前にイ・ミョンバク大統領が就任してから、日韓関係にとっての最大の危機は、おととしの夏、韓国併合から100年の節目の年を迎えた時でした。
福田尚久さんインタビュー 「スティーブ・ジョブズさんのスピリットは生き続ける」 福田尚久さん,93年アップルコンピュータ入社,97年同社事業推進本部長,99年同社マーケティング本部長,01年米国本社副社長,02年退社 現在は日本通信株式会社専務 10月12日の放送「世界を変えた男 スティーブ・ジョブズの素顔」では、97年から2002年までジョブズさんとともに仕事をした福田尚久さんにインタビュー取材をさせていただきました。ジョブズさんの人物像に迫るあまりにも貴重なインタビューのため、放送で紹介できなかった部分も含めて、福田さんの許可を得て特別に掲載させていただきます。 理想と現実がちがうことを悔いていたジョブズさん 2人で話しているときに、彼が「自分には1つだけ悔いの残ることがある」と言ったことがありました。それは「85年にアップルを辞めてしまったことだ」と。「もしあのときに自分が辞
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