NTT物性科学基礎研究所の広木正伸主任研究員と谷保芳孝上席特別研究員らは、窒化アルミニウムの電界効果トランジスタを開発した。絶縁破壊電圧は1700ボルトと大きく、500度Cの電流値は100万倍のオンオフ比を実現した。耐熱性が高いと高温下でも冷却なしで稼働できる。窒化アルミでのトランジスタ動作は世界初。高温高耐圧のパワー半導体の開発につながる。 トリメチルアルミニウムとアンモニアガスを反応させて、窒化アルミの結晶を成長させる。ここで微量のシリコンを添加すると絶縁体の窒化アルミが半導体になる。結晶の欠陥を抑制して電子移動度を高めた。 電極との接続性を高めるため窒化アルミにガリウムを添加し、アルミの元素濃度を半分にまで低減した。するとニッケル電極との界面のエネルギー障壁が下がり、電気特性が改善した。整流性を表すショットキー特性の理想因子は1・5と理想の1に近づいた。 トランジスタの絶縁破壊電圧は
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