財務省が、社会保障費削減に躍起になっている。安倍晋三首相が来年4月から消費税税率を8%に引き上げることを決め、増税分はそのまま社会保障費に使われることになった。だが、転がる雪だるまのように増え続ける社会保障費には焼け石に水。このため、財務省が水面下で国民的人気を誇る自民党の小泉進次郎復興政務官とコラボし、高齢者医療費の予算削減を目指し暗躍しているのだ。同省は15日から始まる臨時国会を控え、小泉氏に対し働きかけを強める構えだ。 財務省が小泉氏に目をつけたのは端正なルックスに加え、父親の純一郎元首相ゆずりのアピール力が備わっていたからだ。同省はこの発信力を利用しようと、小泉氏の衆院議員初当選以降、専任官僚を「小泉番」としてあてがい接触を強化。同じく、他省庁も小泉氏に食い込もうと躍起になったが、「財務省が独占して近寄れない」(政府高官)状態が続いてきた。