人文学にデジタル技術を活用する「デジタル・ヒューマニティーズ」(以下DH)と呼ばれている学問分野が確立している。国内では立命館大学が昨年度よりグローバルCOEを獲得し「日本文化DH拠点」形成へ向けて精力的な活動を行っている。 もとより国文学(日本文学)のみならず人文学と情報工学との協調を目指したもので、国内のみ成らず世界各地に散在する一次資料の画像データや芸能の動画等を蒐集してアーカイヴ化し、そのメタデータ(書誌情報)のデータベース化を目指している。ただし、デジタルカメラで撮影した画像データに書誌情報を付加して公開するといっても、撮影現場での経験蓄積が不可欠である。我々素人が撮った画像とは比較にならない程の品位で撮影するためのノウハウと、撮ってきたデジタルデータのホワイトバランス調整などの画像処理技術を一朝一夕で修得することは不可能である。それらのノウハウの伝承を、大学院生などに対する教育