カーリルと次世代の図書館システムを開発する「Project Next-L」では、OPAC(蔵書検索システム)の評価手法を検討するワーキンググループを立ち上げます。このワーキンググループでは、図書館向けの蔵書検索システムの評価手法について実践的な検討と可視化ツールの開発を進めます。 各図書館が提供しているWeb-OPACの品質は、図書館が作成した書誌データと検索システムの設計や実装に依存するため、客観的な評価が難しいのが現状です。また、ミドルウェアのアップデートにより、内部仕様が変更された結果、一部の書誌が検索できなくなるなどの運用障害もたびたび発生しています。 ワーキンググループでは、評価用の書誌データセットと、クエリおよび正解データを整備することにより、検索システムの「評価」と「テスト」の自動化に取り組みます。また、これまで感覚的だったシステム間での検索結果の違いを可視化することで、容易
企画意図 コロナ禍は社会を大きく変容させました。我々はオンラインでのコミュニケーションやデジタル化の促進という大きな渦に翻弄されています。そのなかで、遠くにいる研究者とオンラインで集うということは、数少ない喜びでありました。 昨年秋のシンポジウムは「つながる喜び――江戸のリモート・コミュニケーション」と題しましたが、それを受けて今回は、我々が体験したオンラインでの「つながる喜び」の先を考える機会にしたいと思います。国や地域を越えてオンラインでつながって、デジタル化が進んでいく、その先にある古典文学研究や教育の課題について、様々な取り組みから見えてくる課題や今後に向けた知見を共有します。 このシンポジウムでは、日本近世文学会が長らく普及を行ってきた「和本リテラシー」に関わる事柄、そして古典籍から情報を得て翻刻をするという、この本学会員にとって研究の基礎ともいうべき行為に焦点を当て、デジタル時
<JOC(日本オリンピック委員会)理事だが、東京五輪の開催を危惧する山口香氏。なぜ政府は国民の不安や反対に応えないのか。今回の五輪、そして今後の五輪にどのような懸念があるか。単独取材に答えた> 東京五輪の開会式(7月23日)まで50日を切ったが、新型コロナウイルスの感染が収まらない中での大会開催には、多くの国民が不安や反対の声を上げている。 しかし日本政府や東京五輪・パラリンピック大会組織委員会はひたすら「安心・安全」を繰り返すばかりで、人々の疑問に答えているとはいいにくい。 そんな状況を危惧する1人が、柔道の五輪メダリストで現在は筑波大学教授を務める山口香JOC(日本オリンピック委員会)理事だ。 「五輪は開催されると思うが、今回の五輪は『安全ではなく危険です』から入ったほうがいいと思う」と話す山口氏に、仏リベラシオン紙東京特派員の西村カリンが話を聞いた(*回答はJOC理事ではなく、個人と
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