ロバート・フリップ。イギリスのロック・バンド、キング・クリムゾンのリード・ギタリスト。「決して自分自身を目立たせたりしない」という彼の姿勢は、強烈な個性となっている。プレイする際には立ってパフォームせず、静かに椅子に座っている。そのことが彼に「ステージで座るギタリスト」というキャッチコピーを与える所以となった。 現在27歳となるこのミュージシャンは、14歳の頃からギタリストとしてグループで活動していたが、18歳のときに彼の父が従事していた不動産業を手伝うことになり、ギタリストになるのを諦めようとしたことがある。しかし彼の実家近くのボーンマスにあるホテルから、週25ドルで演奏しないかというオファーを貰ったことで、状況は変わった。そして21歳のときに決心する。「プロのミュージシャンになれば、自分が欲したことのすべてを実現することができる」。そしてフリップはバンドを結成するが——本人の弁によれば