埼玉にはだれもが知っているような「偉人」がいないせいか、名の知られている偉人がちょっとでも関係あれば「埼玉とゆかりのある偉人」として無理矢理紹介する。 先日、埼玉の観光サイトを読んでいると太宰治が「埼玉とゆかりのある偉人」であることを知った。理由は『人間失格』を大宮で書いたかららしい。 埼玉県民のわたしは思わず、こうつぶやいた。 「知らねぇよ。」 どこで書きはじめたかなんてどうでもいいし、仮にそうだとしても「ゆかりがある」なんて実感が湧かない。 こうしなければいけないぐらいメジャーな偉人がいないのだ。 もちろん、それは埼玉に「偉人」がいないというわけではない。とりあえず、思い浮かぶひとは3人いる。 1人は江戸時代中期から後期に活躍した塙保己一だ。幼少のころ、病で失明したが、江戸に出て学者になり、日本の国文学や国史をまとめた大著『群書類従』を編纂した。編纂の際に版木を「20字×20行」の40