建設中の北朝鮮のミサイル施設。2012年4月29日に米デジタルグローブが提供した衛星写真(資料写真、写真:DigitalGlobe/AP/アフロ) (古森 義久:産経新聞ワシントン駐在客員特派員、麗澤大学特別教授) 韓国の日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄は日韓両国にどのような影響を与えるのか。さまざまな意見が飛び交うなか、朝鮮半島の軍事情勢に精通した米国の専門家が、同協定の破棄は韓国側にとってきわめて不利になるという見解を公表した。日本は偵察衛星を使って北朝鮮内部のミサイル発射の動向などを探知できるが、韓国にはその能力がないからだという。元米軍高官の同専門家は、今回の韓国の措置は米韓同盟を傷つけ、北朝鮮や中国を有利にするだけだとして厳しく非難している。 日本と韓国の情報収集ギャップ 同専門家は、現在ワシントンの安全保障研究機関「民主主義防衛財団(FDD)」の上級研究員を務めるデ