米国で、シロチョウザメの肉や、キャビアの原料となる無精卵が密漁者に狙われている。(PHOTOGRAPH BY MARK CONLIN, ALAMY) 2016年前半、米国カリフォルニア州サクラメントにある2軒の住宅へ強制捜査に入った州魚類野生生物局の捜査員たちは、1軒の家のガレージの床に瀕死の状態で横たわっていたチョウザメを発見した。もう1軒の家からは、キャビアの入った容器20個以上、チョウザメの卵膜を取り除いて卵をほぐすためのふるい、冷凍されたチョウザメの肉、そして肉と卵の重さを量るための計量器が押収された。 カリフォルニア州では野生のチョウザメとその卵の販売は禁じられているが、魚類野生生物局のパトリック・フォイ氏によると、その肉と無精卵を狙う密漁者は多いという。チョウザメの無精卵はキャビアの原料となる。2013年11月以来、134件の違反が報告されており、そのほとんどが同州北部で摘発さ