東日本大震災の津波で甚大な被害を受けた三陸海岸。9年の歳月で復興は進み、穏やかな内湾には水産物養殖のブイが所狭しと浮かぶ。しかし、その水面下では問題が起きている。ウニによる食害で海藻が無くなる「磯焼け」だ。磯焼けを食い止め、豊かな海を再び取り戻そうとする人たちを追った。白と黒のモノトーンの世界が広がる海――。2月末、岩手県大船渡市の越喜来(おきらい)湾に潜り、むき出しの岩にウニばかりが点々とす
宮城県気仙沼市唐桑町に移住し、まちづくりに取り組んでいる加藤航也さん(右)と加藤拓馬さん。湾を囲むように防潮堤の建設が進む=宮城県気仙沼市唐桑町鮪立 東日本大震災で被災した宮城県気仙沼市唐桑町に、福井県福井市出身の加藤航也さん(30)が5年前に移り住み、まちづくり団体を設立して人材育成や移住支援に取り組んでいる。父が福井県鯖江市出身で、震災直後に災害ボランティアとして入ったいとこの加藤拓馬さん(31)=兵庫県姫路市出身=ら他の移住者と共に、地域に新しい風を吹き込んでいる。 唐桑町は遠洋マグロ漁や養殖などの漁業で栄えた。東日本大震災では最大20メートル超の津波が襲い、多数の住民が亡くなった。漁業も壊滅的な被害を受けた。唐桑半島西側の鮪立湾(しびたちわん)では今、防潮堤の建設が進んでいる。 「町内にコミュニティーバスが走るならどこに止まってほしいですか?」。2月にあった唐桑町のまちづくり活動の
南島原市南有馬町の大江地区で春の風物詩、養殖ワカメの収穫が最盛期を迎えている。大江漁港に水揚げされたワカメはさっそく釜ゆでされ、鮮やかな緑に輝いている。 11日も午前4時半に出港した島原半島南部漁協の白倉鉄廣さん(65)と長男の明洋さん(36)は、沖合約100メートルの養殖場でワカメを収穫し、1時間半ほどで戻った。待ち構えた家族やパート従業員がワカメを葉と茎に分けた後、約90度の海水でゆで上げた。 鉄廣さんは「暖冬の影響で、収穫量は例年の7割程度だが品質は上々。加工した塩蔵ワカメは酢の物にしたり、うどんやラーメンに入れるとおいしいですよ」と声を弾ませた。 収穫は4月初旬まで続く。
二〇一九年九月に台風17号の影響で発生した潮流で流された黒部市の水産業「鷹野定置網」の定置網が、約半年ぶりに復旧し漁を再開。十日、市水産物地方卸売市場で復旧後初となる水揚げの競りがあった。漁獲量は並だったが、新型コロナウイルスの影響で需要が落ち込んだために競りは低調で、渋い再出発となった。 同定置網は黒部市沖合約二キロ、水深三〇~九〇メートルで操業し、くろべ漁協全体の漁獲量の六割弱、漁獲金額の約三分の一を占めている。東に流された網を約三カ月かけて引き揚げて補修し、今月八日に再設置した。 十日午前四時前、同定置網の漁船がミズダコや七・八キロのブリ、二キロ級のクロダイ、全長約六〇センチのヒラメをはじめ、マダラ、スズキ、小アジなどを積んで黒部漁港に帰港した。漁船の乗組員らが魚種を選別してケースに入れ、港に隣接した市場で競りを待った。
獲れたて人気 観光資源にも 江の島片瀬漁業協同組合が2009年から続けてきた片瀬漁港直売所の鮮魚販売が、先月20日で終了した。水揚げされたばかりの地魚が手頃な値段で手に入るとあって人気を集めたが、近年の不漁続きで運営難が深刻化。関係者は「終了は苦渋の判断。運営形態を見直し、今後改めて販売する機会を設けていきたい」と話している。 ◇ 直売は片瀬漁港が整備された翌年10月にスタート。同組合が江の島沖に設置する定置網では、「かながわブランド」にも認定される「江の島カマス」のほか、イワシやアジ、サバ、イカなど季節ごとに20〜30種類が水揚げされる。 営業日は土曜の定休と火曜の不定休を除き、ほぼ毎日。早朝に獲れた魚が数時間後には店頭に並ぶ新鮮さが売りで、開店1時間半ほどで完売する人気ぶりだった。テレビ番組などにも度々取り上げられており、観光資源としての側面もあった。 しかし、最盛期の漁獲は年間1千t
新型コロナウイルスの影響で観光客が減少する中、福井県内で水揚げされるズワイガニ「越前ガニ」の需要が落ち込み、地元の漁業関係者の間に不安が広がっています。 ところが、ことしは新型コロナウイルスの影響で観光や大規模な宴会を見送る動きが広がり、福井県内の各漁港では「越前ガニ」の需要が落ち込んでいるということです。 このうち、越前町にある漁港では11日朝も競りが行われましたが、地元の旅館や飲食店の関係者の姿は少なく、例年なら大きなもので1万2000円ほどする越前ガニが、およそ7000円で競り落とされていました。 地元の漁協によりますと、競り値の落ち込みは先月下旬ごろから始まり、今月には採算が取れないとして漁を一斉に休業した日もあったということです。 越前町漁業協同組合の南直樹参事は「収入の柱となるカニが安く競り落とされる大変な事態です。これからホタルイカなどの漁が始まりますが、影響がいつまで続くか
浜名湖のアサリを除く主要29種の2019年漁獲量は111・3トンで前年を2・2%下回り、過去2番目に少なかったことが11日、静岡県水産技術研究所浜名湖分場(浜松市西区)への取材で分かった。漁獲量はこの10年でほぼ半減。17年に過去最低の109・1トンまで落ち込み、以降も深刻な不漁が続いている。 浜名湖の水揚げの約9割を占めるアサリも19年は前年を51・5%下回り、過去最低の872・4トンだった。原因は特定されていないが、浜名湖では水温が上がり、水生生物のすみかや産卵場所になる海草のアマモが激減するなど環境が変化している。県は20年度、水質や周辺の環境調査を強化する方針。 19年は29種のうち18種で水揚げが前年より減った。主要種ではハゼが51・4%減の2802キロ、クルマエビが14・3%減の2909キロ、シラスウナギが9・6%減の274キロ、ウナギが7・7%減の8949キロなど。ノコギリガ
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大・中型イカ釣り船による2019年漁期(19年5月~20年3月)の八戸港への船凍イカ(スルメイカ、アカイカ)の水揚げが11日までに終了した。八戸市水産事務所によると、数量が前年度比12%減の8019トン、金額が同20%減の41億4840万円で、ともに過去10年で最低だった。 スルメイカは822トンにとどまり、過去10年で最低の5031トンだった前年度よりさらに84%減少し、千トンを割り込む大不漁だった。一方、アカイカは前年度比78%増の7197トンと過去10年で最も取れ、初めてスルメイカを上回った。 金額はスルメイカが同73%減の8億7794万円、アカイカが同71%増の32億7046万円だった。今期は八戸港と大畑港の所属船計約30隻のほか県外船数隻が水揚げした。 漁業者らによると、春夏漁では、18年からのスルメイカ不漁の前情報があったことなどから、ほとんどの船が北太平洋に向かいアカイカを操
愛媛唯一のカツオの水揚げ基地、愛南町の深浦漁港に初ガツオが揚がり始めた。10日の早朝から立て続けに4隻の漁船が寄港し、約15トンが競りにかかった。春の港に活発な声が響いた。 新しい年に、南西諸島沖から黒潮にのって北上するカツオを初ガツオと呼ぶ。今の時季は沖縄の沖合などで漁をするのが主流だが、今年は早々と高知沖でも揚がり始めたという。 大判といわれる10キロ台の大きいものから、扱いやすく高値が付く3~5キロのものなど、さまざまなサイズが取れた。一本釣りした黒光りのカツオが、船員の手で次々と船から運び出されると、愛南漁協の職員が水揚げ日やサイズに合わせて並べていった。
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