あえて走りの新子を使わない理由|鮨好きはなぜ小肌を愛するのか?② 2020.08.03 連載 : 鮨好きはなぜ小肌を愛するのか? 鮨好きを虜にする小肌の魅力を、握り手である東京・南青山の「匠 進吾」さんに聞きました。鮨好きが愛してやまない小肌とは、いったいどんな魚なのでしょうか?そしてなぜ、鮨好きは小肌に魅了されるのでしょうか?小肌漁師、小肌卸、小肌を握る職人、小肌に関わる人々を取材して見えたこととは?ノンフィクション作家の一志治夫さんが迫ります。 新子の握りには鮨屋の個性が現れる 小肌は、鮨屋の個性が一番出る鮨ダネだが、その稚魚である「新子」もまた、鮨屋のスタイルが色濃く出るタネだ。そもそも「新子」は扱わない、という店もあるぐらいで、ときに常識外れに高騰する旬のタネに対する評価と対応は分かれる。 東京・青山「匠 進吾」の高橋進吾さんは、小肌に対しては並々ならぬ愛情を注ぐものの、新子とは少