菅直人政権は6月8日で発足1年を迎える。最近の歴代首相の在任期間は安倍晋三氏366日、福田康夫氏365日、麻生太郎氏358日、政権交代後の鳩山由紀夫氏266日-で、首相は8日で安倍政権に並ぶことになる。 首相の言葉を借りれば「石にかじりついてでも」政権維持に執着し続けてきたことになるが、「こんな低い内閣支持率のまま、よくここまで延命できたな」というのが正直な印象だ。 それでも、首相は東日本大震災発生時に首相の座にあることを「宿命」と豪語し、政権維持に並々ならぬ意欲を示している。だが、菅政権の危機管理対応を振り返れば「拙速」と「先送り」という二つのキーワードが浮かぶ。 まずは拙速な最近の出来事といえば、中部電力の浜岡原発の全面停止要請だ。 「30年以内にマグニチュード(M)8程度の地震が発生する可能性が87%という数字も示されている」 首相は6日の記者会見で、東海地震の想定震源地に立地する浜