太陽光パネルで発電した電気を、電気自動車に蓄えて各家庭に供給する――。 広島県は福山市や民間企業などと、そんな未来型エコタウンを目指す構想を進めている。東京電力福島第一原発事故で自然エネルギーへの関心が高まる中、いち早く取り組むことでノウハウを他県に売り込み、地域活性化につなげる考えだ。 県によると、同市と尾道市、造船会社「ツネイシホールディングス」、中国電力、岡山県立大などと連携。ツネイシホールディングスの本社がある福山市沼隈町と、隣接する尾道市浦崎町をモデル地域に指定。同社工場内に太陽光パネルを設置し、社宅と協力を得られた市民宅を対象にする。 パネルと電気自動車をつないで蓄電し、住宅へと運ぶ。その間に目減りする電力量などを調査、無駄のないシステムを構築する。環境学習の教材としてもPRし、他県の視察団を積極的に誘致することで、観光客数の増加を図るという。 個人や一般企業が電気を融通し合う