前回説明した通り,実際にシステムを利用するユーザーを対象にグループ・インタビューを実施すれば,ユーザーの潜在ニーズを明確にすることができます。しかし,ユーザーの潜在ニーズを明確にしても,それだけでは十分ではありません。 そのままシステムを構築しても,ユーザーテストで「使いにくい」という評価をもらう可能性がまだ残っています。ユーザーの潜在ニーズに基づいて考えた仕様が本当にユーザーのニーズに合っているのかを,確認する必要があるのです。 確認作業をテストフェーズで実施するのでは,遅すぎます。作り直すのに多くの時間と費用が必要となるからです。作り直しても影響が少ないシステム開発の初期フェーズで,ユーザーに仕様を確認するようにしましょう。要件定義から基本設計のフェーズで,ペーパー・プロトタイプを用いたユーザビリティ・テスティングを実施するのが効果的です。 ペーパー・プロトタイプとは ペーパー・プロト
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