米国立公文書館で原爆関係の資料を調査している長崎市のチームが、被爆から約9カ月後の復興の様子をカラーで撮影した映像フィルムを確認した。「長崎市場」と書かれた門の先に店が軒を連ね、人々が行き交う。調査のため渡米中の被爆者の深堀好敏さん(86)は「終戦から1年も経たないうちにこれほどのにぎわいがあったとは。復興がどう始まったかを示す貴重な資料だ」と話す。 長さは10分ほどで、1946年5月撮影と記されている。男性は国民服のような服装だが、女性は着物をまとった人もいる。長崎原爆資料館によると、原爆投下後に市中心部にできた市場とみられる。 フィルムにはほかに、爆心地から1キロ以内の焼け野原に立ち並ぶ復興住宅や、浦上天主堂で神父が米兵に被爆前の天主堂の写真を見せている姿なども記録されている。(ワシントン=力丸祥子)
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