『エスパー魔美』の名言は、批判を忘れておしまいにしようという主張ではない - 法華狼の日記

表現の自由から批判の自由が話題になる時、よく『エスパー魔美』から引用される頁がある。「くたばれ評論家」で、主人公と父親が会話する場面だ*1。 公表した表現が批判されることを覚悟すべきこと。批判することも反発しかえすことも自由であること。 そうした表現の自由にまつわる主張が、表現者である父親の人格とともに描かれ、この頁だけでも普遍性をもっている。 しかし、この頁だけがひとりあるきしていることは残念だ*2。 物語が知られていないのはしかたないとしても、書かれていない主張が読みとられることまでいいとは思えない。描かれているのは絵画への批判なのに、政府や司法への抗議と同一視する主張すらある。 誰が靖国に英霊を公表したのか - 法華狼の日記 そのように批判を自由にさせることと抗議を放置することを混同してしまえば、とるべき責任まで消されてしまう。 まず、父親は「おしまい!!」といっているが、批判を単純

[guldeen]

批評と人格攻撃をごっちゃに考える人は残念ながら大人でも多いよね▼作品の質を高める方向での批評となれば、望ましいのだが。

[ippeichangg]

我々は義務教育から「批評」ではなく「感想」を求められて育てられてきているので、批評にあるべき姿勢をなかなか得られないんじゃないかと

[ustar]

F先生はこれだけ批評家的な意識を持ちながら創作を続けていてかなりおかしい

[nowa_s]

けっきょくマミは批評された画家本人ではないしね。すばらしい絵を描いてみせると奮起する(できる)のは十郎だけ。で、我がことのように怒るマミ公の姿が嬉しいのもまた十郎。創作者の誇りと孤独、幾重にも名作だと思

[KoshianX]

ふーむ、70年代後半から80年代初頭にかけて描かれた作品だし、当時は劇画ブームもあって藤子不二雄自身の作風が古かったことを利用した表現でもあったわけか。

[filinion]

「批評は無視せよ」という解釈が筋違いなのは、話の全体を見るまでもなくそもそもこの一頁だけでも明らかなのだが、中傷に怒る作家への返答としてこの画像を貼る輩も散見されるので、これは必要な指摘なのだろう。

[Domino-R]

件の「おしまい」で終わりと言っているのは、作家と批評家の応酬の事であると同時に、娘が作家でも批評家でもない立場で口を挟もうとする事で、娘への立場の曖昧さの批判を含んでる。ここには3つの立場があるの。

[Gl17]

まあ色々いるよね、書いてないこと読み取る奴、自明な前提わざと無視する奴、どっちもネット議論戦術じゃありふれた定番。こういう当然の創作論わざわざ書かないとあかん世情。

[TakahashiMasaki]

（剣鋭介（批評家）が奥さんからガンを告げられたとき あわてず奥さんをいたわるシーンも言及してほしかったものである

[saigami]

「批評」された作家が何か言い返すとすぐに「大人気ない」とか言われる昨今、「ぼくにだっておこる権利がある」の方が重要だと思ってたけど、むしろ批判の自由を描いたものとして読まれてるのか。ふーむ。

[ken530000]

「この頁だけがひとりあるきしていることは残念だ」←別記事で恣意的に引用して自分の望む方向に独り歩きさせようとしておいてよくこんなことが言えるね。

[anqmb]

ブコメが参考になる

[joint1]

流暢性を考えさせられた。自分の主張したい事に一致する部分を持ってきてコラージュする感じかな。良い悪いでは無くそう言うことが行われている場合がある。

[tyutyupet]

“というか 2015/06/10 16:30 代弁者のように振る舞わない作品批評なんて存在するのでしょうか。ある対象を己が思考に基づいて分析・解釈し、言語化するのが批評という行為ですよね。対象が作品であれば、作者以外の批評は

[toya]

「サブキャラクター描写の古臭さを自覚的に物語として昇華し、作品全体の世界観を強固にしている」（読んだのになぜかブクマしていなかった）

[ch1248]

評論の一つのあり方だ。

[John_Kawanishi]

http://cdn-ak.b.st-hatena.com/entryimage/255673260-1433887948_l.jpg｢この物語は批判を自由に放置して無視しようという呼びかけではない。むしろ批評との健全な応酬で作品が向上する可能性を描いている｣

[Ohgyoku]

魔美父と対比されることがある元画家志望ののび太パパについてもお話を聞きたし。(関係ありません)

[unorthodox]

"そのように批判を自由にさせることと抗議を放置することを混同してしまえば、とるべき責任まで消されてしまう。"

[windish]

部分だけ広まるのは誤解に繋がる。エスパー魔美は名作。

[taraxacum_off]

「『エスパー魔美』の名言は、批判を忘れておしまいにしようという主張ではない」。こんな誤解というか曲解をする人もいるんだ。出回っている1ページだけ見ていても誤解はないと思っていたけれど

[argame]

「私が漫画をかくに当たっての姿勢は“良質の娯楽を提供したい”ということ、これにつきる。単純明快。他には何もない」by藤子・F・不二雄『子ども漫画と私』より

[junshoku-159]

話は少し変わるが、70年代後半頃ブームであった劇画の方が皮肉にも急激に"衰退"することとなる。大友克洋の表現および今のアニメ絵につながる80年代アニメ絵が進化したような表現によって。

[bern-kaste]

文中の「主人公」「主人公」「主人公」と連呼されてることに違和感

[D_Amon]

「そのように批判を自由にさせることと抗議を放置することを混同してしまえば、とるべき責任まで消されてしまう」人によってはそれを承知で「免罪符」として利用しようとしているのかもしれないと思う

[Joyner]

読んでみたいと思った。

[neo2184]

例のコマしか見たこと無いから内容がさっぱり。

[gryphon]

然り,「おしまい」は怒りを消せ,でなく「それより上の手段はない」の意と考えている（要は「怒っても殴るな,撃つな」.シャルリーや風流夢譚に繋がる）／宗教的には「見なしの自由」⇒　http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20111109/p3

[kowyoshi]

この記事の論旨とはずれるが、小学生の頃、初めてこの「くたばれ批評家」のタイトルを予告ページかなんかで見たときはビックリしたものです。あの藤子不二雄が？と。

[muipla]

該当回読み直したら、「おしまい!!」どころか、天の代わりに自分が悪い人に罰を与えたつもりの魔美に、悪いことしちゃったと後悔させるカウンターが入ってて、何度も読み直したはずなのに今びっくりしてる。

[clample]

良い解説。今の日本で問題なのは批評家のそれを口実にして罵詈雑言撒き散らす輩

[kusomamma]

主人公がヌードモデルって漫画は他にないように思う。

[kohidekazu]

で、結局何が言いたいの？

[wander1985]

"この物語は、批判を自由に放置して無視しようという呼びかけではない。むしろ批評との健全な応酬で作品が向上する可能性を描いている。"

[shields-pikes]

エスパー魔美は本当に社会派の名作。創作や人生についての、示唆に富んだエピソードが満載。特に高畑さんの視点は面白い。おしっこ転送ばかり話題になるが、部分的に読んでも理解できないので通読してほしい。

[threecloudjp]

なるほど。この画像は「作者が、公表した作品への建設的な批判に感情を害して受容しないこと」「鑑賞した者が、作品と無関係に作者の人格を否定・非難すること」どちらの免罪符でもないんだよ、ってことね。

[elephant09]

他人からの意見に過剰反応した結果イエスマンに囲まれてオレ様化する人って後を絶たないからなぁ。結局切磋琢磨に自覚的な作家ほど劣化しなかったわけで、その点でもF先生や富野は凄いという結論に。

[zeromoon0]

「批評」や「批判」と「誹謗中傷」をごっちゃにしている界隈は確かにあると思う。クリエイターなら作品で見返すだけ。

[daizu1977]

有名なコマ以外にも凄い深いぃ！！　今の日本に必要。というか藤子先生凄い。