【リバプール(英中部)=小嶋麻友美】英国の最大野党労働党は二十八日まで、リバプールで党大会を開き、再選されたコービン党首の下での党の結束を強調した。しかし、コービン氏の急進左派的な政策を支持する層と、政権交代への現実路線を求める層との党内の分断は埋められそうにない。 会場に程近い市中心部では期間中、社会主義路線を訴える党の最左派団体「モメンタム」のイベントに延べ数千人が集まった。大学院生のパブロさん(27)は「党内の新しい動きに関心がある。コービン氏の反緊縮や鉄道再国有化の政策には賛成だ」と話す。 団体は昨年の党首選で、泡沫(ほうまつ)候補とみられていたコービン氏を支援する勝手連が母体。コービン氏が党首に就任し、急進左派路線を打ち出したことで若者らをさらに引き寄せ、メンバーは現在約一万七千人に上る。 メンバーではないがイベントに参加した大学講師ビクトリア・カニングスさん(32)は「保守党の