特派員リポート 平賀拓哉(瀋陽支局長) 北朝鮮の朝鮮労働党は今月10日、創建から71年を迎えた。中朝関係筋の間ではその日の前後に北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)政権が核実験や長距離弾道ミサイル発射を強行するという観測が広がったが、金政権はそうした行動はとらなかった。実を言えば私も発射に備えて国境地帯に数日間待機していた。 北朝鮮がなぜ核実験などの強い挑発行動をとらなかったのか、真相は明らかになっていない。ただ、国境付近での中朝関係取材を通じて言えることは、北朝鮮北東部で発生した深刻な洪水被害がその一因となっている可能性が高いということだ。 国連人道問題調整事務所による…