【ベルリン=伊藤寿庸】戦後復興のため、カリブ諸国から英国に渡った移民やその子どもたちが、近年の移民締め付け政策で「不法滞在者」扱いを受ける例が相次ぎ、大きな怒りを呼んでいます。19、20の両日、ロンドンで開かれた英連邦首脳会議では、メイ首相が謝罪に追われました。 「ウィンドラッシュ世代」と呼ばれるアフリカ系のカリブ海移民は、偏見と差別にさらされながら、労働力不足だった英国で戦争で破壊された国土の再建に貢献しました。 解雇や入国拒否 ところが、当時親に連れられて英国に渡ってきた世代は、長年英国で暮らし、学校に通い、税金を納めてきたにもかかわらず、証明書類がないとして、雇用を打ち切られたり、英国への再入国を拒まれたりしています。国民保健サービス(NHS)による無料の医療が受けられず、多額の支払いを求められる例もあります。 ロンドン南部で20日開かれた抗議集会では、労働党の「影の内相」であるアボ