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ブックマーク / yosyan.hatenablog.com (15)

  • 戦前の医学部の変遷 - 新小児科医のつぶやき

    ある有識者と「見なされている人」への反論みたいなものです。頼まれ仕事なんですが興味深いムックになりました。 ■医学部の源流 モトネタは 172.医科大学の系譜(1):戦前編 (2013年9月18日記載) ここから引用させて頂いています。まず1874年に医制が公布されています。それまでは自称で良かったものが国家が許可する制度になったぐらいで良いかと存じます。移行期には定番のドサクサもあったようですが1875年に医師開業試験が行われるようになり、医師を目指す者はこの試験に合格する事が必要となっています。医学部と言うか医学校の始まりは、この医師開業試験のための予備校として出来たぐらいで良さそうです。もちろん医師開業試験の前から医学校は存在していますが、現在の医学部的なものは医師開業試験に合格するための学校をルーツとしていると考えても大きな間違いではないように考えます。でもって医学校ですが 公立の

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  • 医師会みたいな世界 - 新小児科医のつぶやき

    またぞろ日医が医師全入論を唱えておられるようです。それに因んで、これまでも何回かやった医師会ワールドの焼き直しを今日はさせて頂きます。 ■末端医師会員の選挙権 日医改革と言えば良く出てくるのが日医会長直接選挙論。もちろん99.9%の日医会員には無縁のものですが、末端会員が実際に参加できる選挙はどこにあるかです。これも常識的なんですが医師会組織は、 (区医師会)→ 郡市医師会 → 都道府県医師会 → 日医師会 区医師会は都及び政令指定都市に存在しますが、煩雑になるので以下は原則的に郡市医師会に含める事にします。それぞれの医師会は建前上は別法人として独立していますが、内実は矢印通りのピラミッド組織となっています。末端会員が選挙として参加できるのは、郡市医師会の会長及び理事選出のみとして良いかと思います。他は地域柄にもよるでしょうが私は見た事も聞いた事もありません。 では郡市医師会の会長及び理

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  • 風疹の疫学みたいなもの - 新小児科医のつぶやき

    昨日は今日のエントリーを書くのにエライ手間がかかってしまい、ズルズルと時間切れになり遺憾ながら自然休載になってしまいました。ついでに気力も消耗してしまったので明日も休載にさせて頂きます。ではでは国立感染症研究所の 年齢/年齢群別の風疹抗体保有状況2012年 風疹発生動向調査 これからチョット面白いデータがあったので紹介しておきます。 ■今年の流行の凄さ まず今年の週別の患者数です。 去年と較べて目を剥くような数になっているが判って頂けるかと思います。累積数も当然凄い事になっているわけで、 上のグラフではかえって判り難いのですが、昨年の患者発生数も多くて、 今年とはスケールが違うのですが、それまでに較べて患者発生数が急カーブに増えている事が確認できるかと思います。当然ですがこのデータも参考にして厚労省は風疹対策を考えた事になります。近年では2000年代の初め頃に流行があったはずですが、この時

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  • 医療系マンガ雑感 - 新小児科医のつぶやき

    まずssd様のMedpoorを読んでから、medtoolz様のツイート 時刻 ツイート 2012年11月29日 - 15:12 「メスよ輝け!!」なんかは、リアルを売りにして、実際に医師が原作を書いて、だからこそ個人的には全然楽しめなかった。リアルなんだけれど、主人公補正の「一割増し」は、あれは頑張ったって無理だから 2012年11月29日 - 15:53 リアル系の医療漫画はこう、冒険格闘漫画を書きたかった作家が仕方なく病院を舞台にしている空気があって、ドクターKは主人公の立ち居振る舞いこそ北斗の拳だけれど、考えかたはむしろ、明日から一緒に仕事ができるレベルで普通の医師という 2012年11月29日 - 16:10 ブラック・ジャックは超人的な能力を持った主人公が、それでも挫折する話だから同業者に支持される。よろしくは逆に、能力に見合わないモチベーションを抱えた主人公が現場と患者さんとを

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  • 派手そうな読売の誤報 - 新小児科医のつぶやき

    発端とされる10/11付読売記事です。文だけ起します。 あらゆる種類の細胞に変化できるiPS細胞(新型万能細胞)から心筋の細胞を作り、重症の心不全患者に細胞移植する治療を米ハーバード大学の日人研究者らが6人の患者に実施したことが、10日わかった。 iPS細胞を利用した世界初の臨床応用例で、最初の患者は退院し、約8か月たった現在も元気だという。ノーベル生理学・医学賞の受賞が決まった京都大の山中伸弥教授がマウスでiPS細胞を作製してから6年、夢の治療として世界がしのぎを削る臨床応用への動きが予想以上に早く進んでいる実態が浮き彫りになった。 iPS細胞を利用した心筋の細胞移植を行ったのは、ハーバード大の森口尚史(ひさし)客員講師ら。森口講師は、肝臓がん治療や再生医療の研究をしており、東京大学客員研究員も務める。現地時間10、11日に米国で開かれる国際会議で発表するほか、科学誌ネイチャー・プロ

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  • 豚を生で食うとは - 新小児科医のつぶやき

    10/1付朝日記事は有料部分が読めないので、10/2付杉忠嗣(朝陽薬局)のジオログより、 豚レバ刺し、危険な人気 牛禁止で注目、細菌感染の恐れ豚の生による主な感染症 こちらに全文が掲載されていますので参考にしてください。一部引用しますが、 東京都心の歓楽街にある大衆酒場。名物の豚レバ刺しを目当てに連日、大勢の客が訪れる。店主によると、7月1日に牛レバ刺しが禁止された前後から注文が増えたという。豚レバ刺しを出すのは「モツ焼き」「焼きとん」と呼ばれるホルモン焼きの店が多い。一部の店は、牛レバ刺し禁止を機に豚に切り替えた。 東京や大阪には、豚肉の刺し身をべられる店もある。豚肉料理がメーンの大阪市内の居酒屋は、豚ユッケが看板メニューだ。 記者が店に足を運んだり、店のホームページなどで調べたりしたところ、豚の生料理を出す店は少なくとも都内で70軒、全国で計100軒を超えると見られる。「刺し身

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  • かなりミステリアスなあの村への赴任医師 - 新小児科医のつぶやき

    はっきり言って出遅れました。それでも遅まきながら調べだしたのですが、結論を先に言っておくと実にミステリアスです。お名前は西村勇氏であるのと、現在71歳であられる事、そして赴任前は帯広市に住まわれていた事ぐらいしか情報がありません。著書とされる人間現象の哲学的および実験的研究の内容の一部が話題になっていますが、マスコミ情報と著書情報ぐらいしか見つからないです。 著書の内容については既に「話題沸騰」状態で、あんまり付け加えられる事は残っていないのですが心理学にはかなり造詣が深そうだです。著書の内容を素直に信じれば、対面する相手の不快感情とか怒りの感情を完全に分析対象に出来る人間です。こういうタイプの精神科医は個人的に知っているので、実在してもおかしくはないと思います。 経歴について出回っている情報のソースはどこも同じで著書紹介にある、 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 西村/勇 19

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  • 新宿区の基準病床数 - 新小児科医のつぶやき

    基準病床数とは俗に言う病床規制です。ごく簡単には基準病床数を超えての病床許可は事実上許されないで良いかと思います。具体的な例を挙げておくと、桑名市民病院が経営改革のために234床から400床の病院への拡張を目指した時の話が良いかもしれません。桑名地区は既に基準病床数をオーバーしており、そのために民間病院を買収して病床増を図っています。顛末は今日の話題とは関係ないので省略します。 ポイントは地方自治体と言えども基準病床数は裁量ではどうしようもないです。さて東京の新宿区はどうなっているかです。平成24年4月1日現在の東京都医療保健計画上の既存病床数の状況と言うのがあります。新宿区は二次保健医療圏の区西部に含まれます。これもちなみにですが一般・療養病床の基準病床数は二次保健医療圏単位で設定されます。 地域 構成区市町村 基準病床数 既存病床数 過不足 区西部 新宿、中野、杉並 10556 104

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    emiladamas
    emiladamas 2012/06/29
    東電病院の件
  • 産経らしい記事 - 新小児科医のつぶやき

    6/18付産経新聞より、 生活保護受給者囲い込み 大阪・西成区の3診療所が“営業活動” 生活保護受給者が患者の大半を占める大阪市西成区内の3つの診療所の職員が、過去に受診した受給者宅を訪問し、再来院を呼び掛けるような“営業活動”をしていたことが17日、関係者への取材でわかった。来院患者には飲料を無料提供するサービスも行っていたという。こうした活動は、営利目的の医療活動を規制する医療法に抵触する恐れがあり、大阪市保健所は、医療機関による「受給者囲い込み」の実態について調査を進めている。 生活保護受給者の医療費は全額公費で賄われるため、人に負担感はなく、医療機関には確実に受診料が入るメリットがある。だが、医療扶助は生活保護費全体の約5割を占めており、保護費増大の中で著しく財政を圧迫している。 関係者によると、西成区の3診療所では最近まで、患者数を確保するため、過去のカルテを調べて受給者宅を戸

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  • 事務連絡ってなんだろう? - 新小児科医のつぶやき

    新型インフルエンザ対策に際して頻々と見られるのが、 事務連絡 その数は5月以来100通は軽く越えています。お世辞にも行政内部の仕組みに熟知していると言えないのですが、従来は通達と言う形式がポピュラーでした。行政からの指示は 政令、省令、告示、訓令、通知、公示 これらのものがあり、私は大雑把に「通達」という概念でまとめていますが、実際は指示を出す部署、レベルなどで細かく分けられます。通達の重みはこれまで何回か触れていますから、簡単にしておきますが、実質上法律に近い強制力があります。その割りに気軽にポンポン出されるのが通達ですが、それは今日の題から外れるので置いておきます。 そういう通達と事務連絡はどういう序列関係にあるかです。漠然と通達同様の重みのあるものと解釈してきましたが、どうも従来の通達より重みは落ちるものであるらしい感触があります。調べかけたのですが、これがまたはっきりしません。そ

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    emiladamas
    emiladamas 2012/06/17
    そういうものなのか
  • ガーゼトラブル - 新小児科医のつぶやき

    10/8付西日新聞より、 佐賀大病院が医療ミス 体内にガーゼ置き忘れ 佐賀大医学部付属病院(宮崎耕治院長、佐賀市)は7日、6年前の心臓手術で当時50代(現在60代)の男性患者の体内にガーゼを置き忘れるミスがあったと発表した。患者が今年9月に体調不良を訴えて発覚。再手術による摘出は当面見送り、投薬治療を行っている。男性は入院中だが快方に向かっており、近く退院予定という。 同病院によると、男性は2005年4月、心臓の大動脈付け根に人工血管を移植する手術を受けた。その際、医師が心臓裏側に置いた止血用の綿製ガーゼ1枚(20センチ四方)を除去しないまま縫合したという。 今年9月、男性が発熱や全身の倦怠(けんたい)感を訴え、胸部のコンピューター断層撮影(CT)で検査した結果、ガーゼと直径約7センチの腫瘤(しゅりゅう)が確認された。男性と話し合って抗生剤投与で対処。医療費は全額、病院が負担する。 同病

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  • 小児のアトピー性皮膚炎の知識のアップデート - 新小児科医のつぶやき

    小児科診療でもアトピー性皮膚炎(アトピー)をどう考え、どう治療するかは大きなテーマです。そんなアトピーと物アレルギーに関する最前線の知識を聞く機会があり、その内容に大きな衝撃を受けています。感じとしては天動説を信じていたものが地動説をいきなり聞かされたような感覚で、どう知識として整理するべきか困惑しているとしても良いかもしれません。 私自身の勉強不足もありますから、知らないうちにアトピーに関する医学常識が変わってしまっている可能性も否定できませんが、聞いた感じではまだまだ最先端の研究のようで、私だけが取り残されているわけではないと思いたいところです。内容はこれから覚えている限りでまとめますが、話的には十分納得できる部分は多々あります。納得できるとは実地の経験に矛盾しないと言う意味でです。 また天動説知識で治療している私でも、今回聞いた地動説的知識に基いた治療に近いことをやっている部分は確

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  • 釣りにマジレスしながらメディアの自殺報道を考える - 新小児科医のつぶやき

    私のツイッターへのレスにマジレスしてみます。元の議論はメディアによる自殺報道のありかたです。それもって反論対象ですが、 passerby_k @psychiatrist_uk @Yosyan2 ウェルテル効果は問題点も指摘されている。必ずしもマスコミ報道が悪いとは断定は出来ない。妄想が過ぎるw 私の根拠はWHO及びIASPによる「自殺予防メディア関係者のための手引き 2008年改訂版日語版」(以下、「WHOの手引き」と略します)です。passerby_k氏のコメントは短いですが、分割して反論させて頂きます。 ■ウェルテル効果は問題点も指摘されている passerby_k氏は根拠をどこにも示されていませんので、指摘されている問題点が具体的に何かがわかりません。ここはなんらかの問題点の指摘が存在するのであろうぐらいに理解しておきます。しかし私の知る限り問題点の指摘があるとしても、メディアの自

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  • 興味があるのは塩じゃなくてMDMA中毒の治療です - 新小児科医のつぶやき

    塩裁判の帰趨自体は個人的にはさほどの関心を持っていません。基的に法律論は比較的知識がある労基法でも鬼門ですし、刑訴法になるとなおさらだからです。塩裁判で興味があるのは、ただ1点、重症のMDMA中毒に対する治療の医学的見解です。検察側も被告側も医師の証人を立て、証言を行っています。どうしても検察側、被告側と言う立場での証言になることを割り引いても関心が高くなります。 ここで注意しておいて欲しいのですが、検察側・被告側の証言のソースは産経記事です。ですのでこの記事自体にどれほどの信用性が置けるかの問題は常に残ります。編集権の問題もあり、また証言を聞いた記者の理解力の問題もあります。ただ他にソースがないので、産経記事に基いての分析にならざるを得ないのは御了解下さい。言い換えれば私の論評もソースの信用性程度にならざるを得ないと言う事です。 検察側証人の証言の分析は前にやりましたが、私が読んだ限り

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  • バラ色のマニュフェスト - 新小児科医のつぶやき

    5/14付CBニュースより、 原案では、1000人体制の「県境なき医師団」を国が創設し、医師不足地域に派遣する仕組みを提案。また、チーム医療を推進し医師の負担軽減や地域医療の再生につなげる方向も掲げた。 これは野党に下った自民党が反攻を目指して打ち上げた夏の参議院選挙へのマニュフェストの一部だそうです。発想的には医師が不足しているのなら、そこに新たに創設する「県境なき医師団」から、迅速かつ的確に医師を派遣して解消させようと言う構想のようです。まあ、マニュフェストには何を書こうが自由だそうですし、マニュフェストで約束した事項を実現させるかどうかも自由とは言えます。 またマニュフェストの中でも「実現すべきもの」と「書いておくだけのもの」は識者なら一目瞭然だそうで、たとえば民主党のマニュフェストに書いてあった医療費をOECD諸国の平均に引き上げるなんて事は、実現順位のかなり低いものであったのは実

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