吉田恒のFXの真実

米国債消化懸念というドルの「爆弾」 2009年04月24日 「100年に一度の危機」とされる中での、深刻な先行き不安も、少し落ち着きを取り戻してきたようです。ただし、そうなると逆に、もう一つの「爆弾」が気になってきます。発行が激増している米国債の消化問題です。 ◆ドル安リスクの「真打ち」 未曾有の危機から脱出するべく、米政府はこの間財政政策を積極的に発動してきました。この結果、米国債は著しい供給過剰の状態となっています。普通に考えると、この先の米国債の消化はきわめて危ういものがあるといえるでしょう。 こういったおりだからこそ、ＦＲＢが米国債を購入するといった動きになってきたわけです。ただＦＲＢ以外で誰か米国債を購入するかといえば、貿易赤字で国内貯蓄の乏しい米国内の買い手には限界があるため、海外の購入へ期待することになります。 そんな海外の買い手が、さらに米国債購入を増やせるほど魅力が出