家電「ヤマグチ」、高値でも繁盛――顧客絞り込みへデータベース緻密。 | リテールテックJAPAN

各家庭の製品把握、買い替え提案 無料で家事代行の「裏サービス」 大手量販店が価格競争を繰り広げる家電市場。他店より高くても買ってもらうという逆の発想で近隣客を引き付けるのが東京都町田市の電器店「でんかのヤマグチ」だ。粗利率は約３９％と量販店より１０ポイント近く高い。ヤマグチ流の手法を探ると街の中小電器店が生き残るヒントが見えてくる。 ９月下旬の土曜日、ＪＲ町田駅から車で約７分の場所に位置する、でんかのヤマグチを訪れた。客数はそれほど多くないが、約５００平方メートルの店内には客足が途切れない。店内に計１０台あるテーブルの１つでは、常連客の男性と店員がテレビを見ながら談笑。その横では家族連れ客が洗濯機の説明を聞いていた。 同店はパナソニックの専売店で、店頭の製品は基本的に同社製。量販店を見慣れた目でみると価格はかなり高い。５０型プラズマテレビ「ＴＨ―Ｐ５０ＺＴ５」は４７万８０００円。大手量販店