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傘の大きさと恐れは比例する。 - 雑文記【ひびろぐ】
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傘の大きさと恐れは比例する。 - 雑文記【ひびろぐ】
久しぶりの雨降り。 こんなに降ったのはいつ以来だろうか。 乾燥した町並みが潤いを取り戻す。 ネオンも... 久しぶりの雨降り。 こんなに降ったのはいつ以来だろうか。 乾燥した町並みが潤いを取り戻す。 ネオンも車のテールランプも街灯も滲んで見える。 君は滲んだ世界を歩いていた。 傘もささずに、歩いていた。 「どうしたの?こんなにびしょ濡れで」 私は君に駆け寄る。 もちろん傘はさしている。 「ちょっとくらい濡れたってかまわないわ。だって、そのうち乾くでしょ」 君はそう言うと黒い空を見上げた。 「風邪ひいちゃうよ」 君を私の傘の中へと誘う。 私と君くらいなら、私の傘で雨を凌ぐことができる。 私の傘は大きいから。 私は雨に濡れたくないから。 「平気よ、ありがとう」 君は私に微笑み、傘から出る。 「風邪ひいちゃうよ」 私は乾いた声で言う。 「大丈夫。まだまだ雪にはなりそうもないから」 君は手のひらで雨をいくつか受け止めた。 私は君のあとをついていく。 私の傘に君は入らない。 私の大きな傘は、どんな雨だって