わたしの街から 清水町伏見・新宿地区｜あなたの静岡新聞｜深堀り情報まとめ〈知っとこ〉

わたしの街から 清水町伏見・新宿地区 日本三大清流の一つ柿田川が中心を流れる湧水のまち静岡県清水町。旧東海道が通る伏見・新宿地区は、良質な水と温暖な気候を生かし、１００年以上前からこうじ作りが盛んに行われてきた“こうじのまち”です。時代とともに「ムロヤ」と呼ばれる製造業者の廃業が相次ぎ、現在は老舗３軒が残るのみとなっています。ムロヤの職人らは技術を受け継ぎ、伝統の味を守り続けています。 〈静岡新聞社東部総局 大石真聖、山川侑哉〉 柿田川と育む こうじの文化 伝統の味守り続ける 旧東海道沿いに店を構える中村屋こうじ店（新宿）。５月上旬、５代目中村一紀さん（４７）が出来上がった米こうじを室（むろ）から取り出し、棚に並べた。約１３０年前に創業し、中村さんは４年前に店を継いだ。ふかした国産米にこうじ菌を混ぜる「種付け」を行い、室で寝かせて菌を増殖させる。昔ながらの製法で４～５日かけて、みそ用のこう