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エキノコックス症とは
(IDWR 2001年第48号掲載) エキノコックス属条虫の幼虫(包虫)に起因する疾患で、人体各臓器特に肝臓... (IDWR 2001年第48号掲載) エキノコックス属条虫の幼虫(包虫)に起因する疾患で、人体各臓器特に肝臓、肺臓、腎臓、脳などで包虫が発育し、諸 症状を引き起す。ヒトには、成虫に感染しているキツネ、イヌなどの糞便内の虫卵を経口摂取することで感染する。わが国のエキノコックス症には、その原因寄 生虫種により単包性エキノコックス症(単包条虫)と多包性エキノコックス症(多包条虫)がある。近年、多包性エキノコックス症が、北海道東部から北海道全 域へと伝播域を拡大しつつあり、国民の健康に脅威を与える感染症となっている。そのために感染症法では、エキノコックス症を4類感染症全数把握疾患に指定 し、全患者発生例の報告を義務付けている。 疫学 現在問題となっている多包性エキノコックス症の病原である多包条虫は、もともと北海道に分布していたのではなく、20 世紀になってからのヒトとモノの盛んな交(流)通を背景と
2021/10/14 リンク