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山口小夜子 | 「消えた横浜娼婦たち」の事情
雑誌「夜想」のバックナンバーをめくっていたところ、パリコレのモデルとして一世を風靡した故・山口小... 雑誌「夜想」のバックナンバーをめくっていたところ、パリコレのモデルとして一世を風靡した故・山口小夜子がメリーさんについて語っているのを見つけた。 有名人が彼女の目撃談を披露するのは珍しい。 本名も年齢も明かさない、横浜で知らない人は居ない、メリーさんは、何時どこからやって来て何故このようなスタイルで歩いているのだろうといつも不思議でとても恐かった。顔を歌舞伎役者のように真っ白に塗り、ヴィスコンティーの映画の中に出てくる貴婦人のような白いドレスを着て、白いストッキングに白いハイヒール、時には金色のハイヒールで=白昼の横浜の町を歩く、娼婦だったと言わノーでいるひと。住む部屋を持たないメリーさんは、横浜の風景であり横浜の町と共にあった。 いったいこの人は誰なんだろうという謎が解けないまま私の中でメリーさんは風化しかけていた。06年3月、30才の映画監督が撮った、ドキュメンタリー映画‘ヨコハマメリ