ブックマーク / u-site.jp (12)

  • バズワードの罠

    より多くの人々がその言葉に魅力を感じて使い始めると、当初の意図や定義はどこへやら、概念は発散し、もはや意味をなさなくなる。魅力を感じさせていたものが魅力を失うことになってしまうのだ。 黒須教授 2014年9月24日 UXという言葉の鮮度の低下 そろそろUXという言葉の鮮度が落ちてきたようだ。定着したといえば聞こえはいいが、人々はぞろ新しいバズワードを探しはじめたようである。それはバズワードというものの宿命であり致し方ないこととはいえ、そもそもバズワードとして脚光をあびてしまったこと自体が残念でもある。もちろん、この流行によって特に欧州においてまともな研究が加速されたことは良いことだったと思うし、まともな研究はそのまま持続して欲しいものだと思っている。 UXという言葉の最盛期はおよそ10年くらいだった、といえるだろう。十年一昔という言い方があるが、たしかに10年というのは短いようで結構長い。

    バズワードの罠
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    ermine_twitter 2014/09/24
    確かに。他人の経験を自由にコントロール(デザイン)しようなんて、おこがましいことだとは思わんかね…と本間先生のようなことを言ってみる。
  • モバイルデバイスにおける地図と所在地検索

    店舗の地図はシンプルなリスト表示より見た目は魅力的かもしれない。しかし、それによってモバイルデバイスで生じるユーザビリティ上の課題はあまりに多い。 Maps and Location Finders on Mobile Devices by Aurora Bedford on January 19, 2014 日語版2014年2月17日公開 所在地を見つけて行き方を知るというのは、ユーザーがスマートフォンで最もよく行うタスクの1つである。モバイルのWebサイトやアプリを利用して、ユーザーがどれだけ素早く容易にあなた方の所在地を見つけられるかはあなた方のビジネスの成功に大きな影響を与えかねない。所在地を見つけるのが大変だと、モバイルユーザーがライバル企業のほうを向いてしまい、二度と戻ってこなくなってしまう可能性もあるからである。その上、たとえユーザーがあなた方の所在地をがんばって見つけてく

    モバイルデバイスにおける地図と所在地検索
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    ermine_twitter 2014/02/17
    あるある>スクロールしようとすると地図が動く。必要に応じて地図アプリに情報を渡してくれればそれで十分だと思う(まあ、Google Mapに渡すか、Appleの地図アプリに渡すかはさておき)
  • フィールドワーク調査の謝金

    文化人類学などのフィールドワーク調査では、インフォーマントに謝金を渡していなかったようだ。しかし製品開発などのために行う場合には、インフォーマントには適切な額の謝金を渡す方がむしろ良いと思われる。 黒須教授 2014年2月10日 エスノグラフィが開始された20世紀の初頭から現在に至るまで、文化人類学や社会学のフィールドワーク調査では、インフォーマントに謝金を渡していなかったようだ。関連する文献をいくら読んでも謝金の扱い方についての記述がない。また、しばしば「調査するあなた方は私たちから話しを聞いて論文を書いて、それで有名になったりするんでしょうけど、私たちは仕事の邪魔をされただけで何も得るところがなかった」といった趣旨のインフォーマント達の不満の言葉が記述されているところからも、謝金はなかったのだろうと考えられる。 「未開」社会に調査に行くとか、暴走族の集団や段ボール族の人たちを調査するよ

    フィールドワーク調査の謝金
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    ermine_twitter 2014/02/10
    この手の話は、どちらかと言うと事務手続き上の問題のほうが大きいような気がする。
  • 改めてHCDとは何かを考えよう

    ISO 9241-210などの規格には、人間中心設計(HCD)の「人間の生活の質を向上させるために」という目標が書かれていない。その結果、「HCDをやれば売れる製品やシステムやサービスを作り出せる」というものにすり替えられてしまった。 黒須教授 2014年1月7日 “人間中心設計“という言葉は既に10年以上の歴史を持っており、それでググると約76,400件のサイトが検出されるほどにまでなっている。ちなみに筆者の提唱した”ユーザ工学”は同じくらいの歴史を持つくせにまだ約2,570件でしかない。いや、それはそれでいいのだが、人間中心設計という言葉がどのような意味を持っているかについては、ISO 13407からISO 9241-210という流れのなかで規格に定義されているにもかかわらず、少なくとも二通りの考え方が並立しているように思う。 まずは規格に立ち戻って、人間中心設計の定義、といっても用語

    改めてHCDとは何かを考えよう
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    ermine_twitter 2014/01/08
    UX関連の手法だとだいたい「ビジネスの視点を入れる」というのがあるのが要因のひとつなんじゃないかと漠然と思ったり。HCDに比べると扱う範囲が広いのだから仕方がないのだけど。
  • ウェブの厄介者

    どうすれば人を困らせることができるのか、どうしたら世界中から有用な情報を不適切な方法を使ってでも入手するかということを真剣に考えている輩が世界中に大勢いる。実に嫌なことだ。 黒須教授 2013年12月18日 このところ、立て続けにChromeGoogle以外の検索ソフトに「乗っ取られて」しまった。最初にやられたのはdelta searchというもので、これをGoogleで検索すると1,460,000件もヒットする。相当多くの人たちが迷惑を被っているらしい。そして、その駆除方法が色々と書いてあるが、その通りにやって一瞬うまくいったかな、と思えても、しつこく居残っていてまた出てくる。削除法として紹介されている簡単な方法としては、Chromeの設定を開いて、ページ設定や検索エンジンの管理から削除したりするものがあるが、これでうまくいくほど柔ではない。registry editorをいじる方法も

    ウェブの厄介者
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    ermine_twitter 2013/12/18
    完全に「マルウェア」と断言し切れないところがミソなんだろうなー…。ちなみに、いろんなアップデータにMacAfeeをバンドルするのもできればやめてほしい。いや、間違える方が悪いのはわかっているんだけど…。
  • ユーザーの知識は低いレベルで停滞する

    学習というのはたいへんな作業なので、ユーザーのやりたいことではない。その結果、彼らはユーザーインタフェースの探索をすることもなく、ほとんどの機能について知らないままだ。 User Expertise Stagnates at Low Levels by Jakob Nielsen on September 28, 2013 日語版2013年11月25日公開 コンピュータシステムを長期間利用しているユーザーでも、知っていて使っているのは利用可能なコマンドや機能のほんの一部だけであることは多い。デザインのユーザビリティが優れていれば、ユーザーはシステムを利用しはじめて間もなく、かなり容易に一連の基機能を理解する。しかし、その後、彼らは伸び悩み、それ以上はたいしてスキルが上がらない。システムを頻繁に使っているユーザーですら、年にわずか1つか2つの新しい知識を身につけられるようになるまでには何

    ユーザーの知識は低いレベルで停滞する
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    ermine_twitter 2013/11/27
    昔から言われている内容ではあるけど、非常に重要でいろいろ考えさせられる。製品や機能の複雑性との兼ね合いとか、使用説明はどうあるべきか、とか。
  • ビジネス志向が強すぎる危険性

    HCD活動にビジネス的な観点は重要なものではあるが、そこに過度にウェイトをかけるのではなく、生活や業務における意味性とユーザビリティを保証することを忘れてはならない。 黒須教授 2013年7月29日 特にUXがHCDの中心的なキーワードになった頃から、HCDの活動がビジネス的な成功に重きをおく傾向が強くなっているように思う。HCDという概念は、1999年にISO 13407が制定されてから使われるようになったものだが、1980年代から1990年代というユーザビリティ工学の発達期には、HCD活動の対象はビジネス的な成功よりはエンドユーザの満足だった。ユーザが苦労しないように、ということがHCD活動の目標だった訳である。もちろん、これはいわゆるスモールユーザビリティ的な観点であり、これだけではHCDが現在のように普及することは起こりえなかっただろう。 ISO 9241-11の定義を援用したIS

    ビジネス志向が強すぎる危険性
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    ermine_twitter 2013/07/29
    最近、UXの「曖昧な/浮ついた」面に対して反省する動きがあるらしい。個人的にも「UXのポイントは長期利用品質」、という考え方は受け入れやすい。
  • 自動送りカルーセルとアコーディオンは、ユーザーをいらつかせ、可視性を下げる

    ユーザーの目的の内容は、ページの先頭に98ポイントの文字で書かれていた。しかし、彼女はそれを見つけられなかった。そのパネルが静止しておらず、自動送りされていたからである。 Auto-Forwarding Carousels and Accordions Annoy Users and Reduce Visibility by Jakob Nielsen on January 19, 2013 日語版2013年2月4日公開 先日、イギリスでユーザビリティ調査を実施したのだが、そこで、あるユーザーが「Siemensは洗濯機のキャンペーンをしているか」というタスクを行おうとしていた。 そのユーザーはさして苦労もせず、イギリスのSiemens Appliancesのこのホームページにはたどり着いた: Siemens Appliancesのホームページ どうだろう、そのユーザーは先ほどの課題に答え

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    ermine_twitter 2013/02/04
    今ならまだ件のデザインを実際に見ることができるので、お見逃しなく。( http://www.siemens-home.co.uk/
  • ものづくりの三軸 - 意味性、品質、感性

    成熟製品は、その意味性が明確になっているので、機能と性能の水準が一定のレベルに到達したら、あとは価格競争に入るものと考えた方がいいが、多機能性などを追求しはじめると、意味性の欠落した機能を持った製品が多数出現してくることがある... 黒須教授 2012年7月12日 友人のNoam TractinskyがeBookにVisual Aestheticsという章を執筆した(http://www.interaction-design.org/)。これは無料で読むことのできるHCI関連の百科事典であり、こうした企画はとても有意義なものだと思う。僕はTractinskyから依頼されて、彼の執筆した内容にコメントを書くことになった。そのコメントもネットで公開される。完成が遅れているが、2、3ヶ月の内には掲載されるだろう。 さて、TractinskyのAestheticsの話は、ローマ時代の建築家であるV

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    ermine_twitter 2012/07/24
    「基本的に成熟製品というものは、その意味性が明確になっているので、機能と性能の水準が一定のレベルに到達したら、あとは価格競争に入るもの」
  • もっとネガティブな経験に注目を

    UX来、長期間のユーザの経験を重視する活動だった筈だ。質的な問題点を確認し、それをどのようにして無くして行くかという努力を忘れてはならない。 黒須教授 2011年5月27日 Nielsenのsmall usabilityの考え方は、ISO 9241-11のbig usabilityの考え方よりも狭いものだった。そして、機能や性能というポジティブな側面に対する検討はユーザビリティの範囲から除外され、ユーティリティとされていた。その意味で、ユーザビリティという概念を前向きに、そしてポジティブにとらえるためにISO 9241-11は有効性があったといえる。 ただ、だからといってsmall usabilityはもう古い、いまさら重視する必要がない、と言うわけではない。単純に、もっとポジティブな側面に注力しよう、ということにもならない。問題があるなら、それはつぶさねばならない。改良しなければな

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    ermine_twitter 2012/07/23
    やっぱり「UXって何?」と言われた時の一つのキーワードとして「長期利用品質」を使うのは割といい方法な気がする。
  • ユーザビリティとUX

    ユーザビリティ関係者の関心が、ユーザビリティからUXに拡大し、もしくは移行するようになってから既にかなりの時間が経過した。UXにおいては実用的品質と感性的品質の両方を考慮すべきだというHassenzahlのモデルが受容されていることは理解しやすい。 黒須教授 2011年6月20日 ユーザビリティ関係者の関心が、ユーザビリティからUXに拡大し、もしくは移行するようになってから既にかなりの時間が経過した。もちろんユーザビリティというキーワードが死滅した訳ではないし、UX全盛という訳でもない。ただ、この推移は興味深いことであると同時に、いささかの危険性をも伴っているのではないかと思っている。 Normanが、ユーザビリティという概念では何か言い尽くせないことがあり、より広い概念を求めてUXという言い方にたどり着いた、とどこかに書いていたように記憶しているが、それは関係者の気持ちを代弁している言葉

    ユーザビリティとUX
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    ermine_twitter 2012/07/23
    「実用的品質」と「感性的品質」というキーワードが大事か。
  • UXと言えるのは長期的モニタリングをしてから後の話だ

    UXにはユーザビリティ(利用品質)だけでなく、性能や信頼性などの品質特性がすべて関係する。購入時点での短時間の経験だけでなく、長期間利用した経験を含めてUXと言うべきではないか。 黒須教授 2010年6月17日 最近、UX(ユーザエクスペリエンス)という言葉が流行っているので、へそ曲がりかもしれない僕は、安易にその言葉を使うべきではないと主張している。いや、単なるへそ曲がりではない。 日では外国の話をすると耳を傾けてくれる傾向があるので、ここでNokiaのVirpi Rotoの話をしよう。Nigel BevanがHCD-Netのサロンで紹介したスライドによると、Rotoは、UXについて、ブランドイメージや広告、伝聞などによって購入前に形成される期待と、インタラクションによって形成されるUX、それと使用後にふたたびブランドイメージや広告、伝聞などによって形成される長期的UXの3段階を区別し

    UXと言えるのは長期的モニタリングをしてから後の話だ
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    ermine_twitter 2012/07/23
    先日来もやもやと考えていたUXってなんじゃらほい?という件、黒須先生が2年も前にズバリ文章化されていたのを今さら見つけた。まさにタイトル通りの話だと思うです。で、それに対してTCができることは?というと…。
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