映像監視カメラやオフィスの入退室管理システムなど安全管理分野のビジネスは、不況でも数少ない成長分野となっている。メーカーは安全対策に加えて、省エネ効果も訴え、民間から官公庁まで幅広い需要喚起に躍起だ。 三菱電機や東芝は、社員の持つIDカード情報を使った入退室管理に、照明や空調の自動制御を加えたシステムを開発した。たとえば、オフィスに入室した人の座席を感知して、その人のデスク周囲だけに照明がつく仕組み。部屋の監視カメラで在室人数を認識すると、部屋の空調を自動的に調節し、無駄な電力使用を抑え、「省エネにも役立つ」という。 IDカードも進歩している。日立製作所は、入退室管理のIDカードを、いちいち読み取り機にかざさなくても、IDカードを上着のポケットに入れておけば、ドアノブを握るだけで解錠される。体の表面に生まれる弱い電界を使った通信機能で個人識別ができるという。 映像監視カメラの性能も向