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ブックマーク / www.megamouth.info (12)

  • 中年IT人材おじさんの平穏 - megamouthの葬列

    IT人材が不足してるんだって。零細Web制作会社で言えば、退職者が残したubuntu12サーバーに眠るRails5アプリをすぐにDDDでマイクロサービスに再構成して、jQuery満載のコードを全て読み下したうえで、フロントエンドReactかなんかのSPAに全部書き換えて、E2Eを含めた自動回帰テストを整備して、ついでにCIも整備して、k8sにデプロイできるようにして、ドキュメントは小まめに残し、職場の心理的安全性を落とさず、飲み会にはかかさず参加、役員との関係も良好で、定期的な勉強会も開いてくれて、それでも残ったプライベートの時間を最新の技術動向やセキュリティ情報の収集に全量突っ込んでくれる、そんなごく当たり前のエンジニアが不足している。ついでに言うと、人類の原罪を一身に贖ってくれるスキルの持ち主も不足しているらしい。多分、我々はもっと求人サイトに金を払うべきなんだろうね。 同業者から、

    中年IT人材おじさんの平穏 - megamouthの葬列
  • プログラマと出世 - megamouthの葬列

    就職することになって、つまりは私が職業プログラマになって、それを聞き知った叔父が私を訪ねてきた。 「プログラマってのは、若いうちはいいが、長くはできないんだろう?」 リビングの炬燵に潜り込んだ叔父は寒そうに体を震わすと、最初にそう尋ねた。 当時、業界には「プログラマ35歳定年説」というのがあった。 郵便局員をしている叔父が知っていたというのだから、有名な話だったのだろう。 私は訳知り顔で微笑むと、業界1年目のひよっこなりに考えた、この話のカラクリを説明した。 ―――プログラマというのは、システム開発に伴う仕事の中で、単価が最も安い。ようするに給料が一番安いんです。でも、35歳にもなれば、まさか20代と同じ給料というわけにはいかない。35歳相応の給与を貰うためには、プログラマより単価の高い仕事、つまり管理職に「出世」するしかない。つまりプログラマだった人もある時が来ると出世してどこかの管理職

  • RE: 最終出社日について - megamouthの葬列

    松田部長 お疲れ様です。システム戦略グループの山下です。 最終出社日についてのお返事ありがとうございました。 先日ご連絡した来年1月20日を最終出社とする退職は難しい、とのご回答でしたが、申し訳ありません、こちらとしましても、諸事情を考慮のうえ、最終出社日をご提示させていただいている次第となりますので、退職日を3月末まで延期するというご希望に沿うことはできません。 あしからずご了承下さい。 また、同時にご連絡させていただいた業務の引き継ぎについてですが、引き継ぎ人員が存在しないことにより、未だ一切の進捗がございません。 おそらくは、この点が、松田部長のおっしゃっている「就業規則上に明記されている業務上の支障が発生する事由」に該当すると思われます。 この点につきましては、システムインフラを解する人員が私以外に存在しない現状において、とり急ぎ解消の目処はたたないかと愚考いたします。 よって、勝

    RE: 最終出社日について - megamouthの葬列
  • オレオレ証明書を使い続ける上場企業をまとめてみた - megamouthの葬列

    あるいは私たちがPKIについて説明し続けなければいけない理由 Web屋のなくならない仕事の一つに「SSL証明書とPKIについて説明する」というのがある。 世の中のサイトはだいたいhttps://というアドレスでつながるように出来ていて、httpsでつながるということは何らかのSSL/TLS証明書が必要だということだ。(さもなければchromeがユーザーに不吉な警告を発することになる) 証明書が必要になる度、同じ質問が繰り返される。「なんか全部値段が違うけど、どの証明書(ブランド)がいいの?」と。そして私たちは毎回困ってしまう。 エンドユーザーの立場で言えば、証明書が有効でありさえすれば、無料のLet's Encryptでも21万円するDigiCertグローバル・サーバID EVでも、Webサイトの利便性は何も変わらない。私たちWeb制作業者の立場でも、代理店契約でもしない限り、証明書そのも

    オレオレ証明書を使い続ける上場企業をまとめてみた - megamouthの葬列
  • キレる中年プログラマ - megamouthの葬列

    id:cildさんが久しぶりにブログを更新して、それが実に良かった。 だって 鉄の棒でそこらじゅうを狂ったように叩きまくって、大声で罵倒した。そして最大ボリュウムで「二度とオレに指図するな!」と10回くらい怒鳴った。 だぜ? 人がキレているのを見るとふつう不快な気分になる。見苦しいなあと思ってしまう。しかし、当はキレた人が一番傷ついているのである。キレた後もしばらくドキドキして、自分は一時の感情のピークで何をしてしまったのだろうか、友情とか信頼とかそういう取り返しのつかないものを失ってしまったんじゃないだろうか、と不安になるのである。で、しばらくクヨクヨ考えているうちに、考えているのも面倒になってきて、キレちゃったものは仕方ない。もはやどうでもいい。と自暴自棄気味になって、まるで何もなかったように日常を過ごし始めるのだけど、その後も返す返す、ああキレちゃったなあ。と思い出して、もう自分

    キレる中年プログラマ - megamouthの葬列
  • ずっと夜で - megamouthの葬列

    入った会社はWebサービスをやっていた。アクセスカウンターとかレンタル掲示板みたいな、そういうプリミティブな感じのウェッブ。今でも化石みたいに残っているとこがあるよね。teacupとか。もうないか。 当時はそういうことをしている会社をASP(Application Service Provider)と呼んでいて、「うちはASP事業やってるんです」と言うと通りが良かった。 名刺代わりっていうのかな、何が出来るのか、うちはこんなに技術力あります、ってのをさ、運営しているWebサービスで表現するわけ。同業者が集まったらさ、世間話している風で、自分とこのサービス自慢しまくるんだよね。なんかこう、いやあ負荷高くて、この前もサーバー落ちてぇとか、うちのユーザーは中学生が多いんでぇとか、今で言うマウントの取り合いだよね。どこも流行ってないからさ、意味のわからないとこで競ってるんだよ。 プログラマ的にはA

    ずっと夜で - megamouthの葬列
  • プログラマのためのビジネス・マナー講座 - megamouthの葬列

    最近、若手のプログラマと仕事をしていると、フレームワークやライブラリの知識はあるのですが、常識が欠けているのではないか、と思う事があります。 業界経験の長い私たちから見ると、ほぼあり得ないようなことを、論理的な正しさだけを基準に決めつけてしまい、結果として営業が苦しむことになったり、クレームに発展するようなケースも見聞きします。 私たちにとって「当たり前」に判断できることを経験不足で判断できずに、同僚から疎まれたり、会社にマイナスの影響をおよぼしているのだとすれば、非常にもったいないことです。 今回は、業界歴20年におよぶ私が、若手プログラマの成長の一助になることを期待して、この業界のごく一般的なマナーをケース別に紹介、解説したいと思います。 商談編 Q.お客様が「Instagramに投稿された写真のうち当社の製品が写っているものを自動的に当社のHPに掲載したい」と仰ったので、「それは出来

    プログラマのためのビジネス・マナー講座 - megamouthの葬列
  • 底辺IT企業は『書けない』プログラマとどう向き合ってきたか - megamouthの葬列

    新年から夢のない話で申し訳ないのだが、表題のとおりのテーマである。 note.mu という記事があって、むやみに長いので飛ばし飛ばし読んだ。 大意としては、世の中には「書けない」プログラマというのがいて(元エントリでは学生さんのようである。さもありなん)そういう人はどうやったって書けるようにならないんだから、諦めろ、という話のようである。 で、じっと手を見て、下請け底辺のIT企業にいる私たちは、このような人々をどうしてきたろうか、と考えると、「放ったらかし」にしたなあ、と思うのである。 最初のほうは優しく教えていたと思う。話したりハンズオンしている時に、あっこの子、変数のことわかってないな、と感じたら、ホワイトボードを持ち出してきて、例の"x"と書いた箱の絵に矢印を引いて、値が入っている図を書いて、「わかった?」「あ、はい」みたいなやり取りをして終わり、という程度の「教育」である。 だが、

    底辺IT企業は『書けない』プログラマとどう向き合ってきたか - megamouthの葬列
  • プログラマと学歴 - megamouthの葬列

    もはや現代では大学に行く必要はない、いや行ったほうがいい、という議論があるらしい。 大学が、「学歴」という形で、社会における個人の扱いをある程度は規定している事実がありながら、今ひとつ「大卒」であるということが、それほど重要視もされていないようにも見えるプログラマという職種こそ、このような議論がふさわしいのかもしれない。 そのようなプログラマと学歴との関係を少し書いておこうと思う。 プログラマ・カースト プログラマは奇妙な人々である。 クーラーの効いた小洒落たオフィスの最新スペックのパソコンに向き合って、鳴り続ける外線電話に出ようともしないで、その間にTwitterで卑猥なイラストをリツイートするといった、一般の社会人では考えられないような非常識を行ってもクビにならず、むしろ、これこそギークの証であると、納得される部分さえある。 そんな普通でない人々に学歴など必要なく、必要なのはただ、計算

    プログラマと学歴 - megamouthの葬列
  • プログラマをクソコードで殴り続けると死ぬ - megamouthの葬列

    ここにクソコードがある。 誰が作ったかはわからぬ。それが、どのような経緯でクソコードとなったのか、 あるいは、最初からクソコードであったのか、それらは全てクソコード自身が知るのみである。 ファーストコンタクト ある日、営業からシステム案件を打診されたので見積もりして欲しい。というメールが来る。 とある企業の既存システムに機能を追加する簡単な案件ですが、なななんとソースや仕様書をご支給いただけます! と、それはサンタにプレゼントが貰えると信じて疑わぬ子供のような真っ直ぐなメールである。 ソースコードが入った圧縮ファイルを受け取ったプログラマは、早速、コードを読んでみる。 そのシステムが当にいいコードで書かれているかを判断するには時間がかかるが、 クソコードであるかはおおよそ30分でわかる。 インデントがタブとスペースどちらかに統一されていないとか、フレームワークの誤用があるとか、またはフレ

    プログラマをクソコードで殴り続けると死ぬ - megamouthの葬列
  • 消えたプログラマの残したものは - megamouthの葬列

    システム開発の佳境に、開発メンバーが突然出社しなくなってしまう。 携帯にも連絡がつかず、3日ほど音信不通になったので、さすがに心配になった上司が大家と共に自宅を訪れると、夕日が差し込む部屋の真ん中に、当の人が何の表情も浮かべずにただ座っていたりする。 そういう事は大して珍しいことではないので、ある程度経験のあるIT業界人なら、同僚が「消えて」しまってもそれほど驚くことはない。 プログラマというのは、とかく「消えて」しまうものなのだ。と彼らは思っている。 「消えた」プログラマは、意識的にしろ無自覚にしろ自分の人生をちょっとばかり台無しにしながら、プロジェクトに虚無の穴を空けるわけだが、そうした「工程の穴」は他のメンバーが残業したり、派遣会社から来た代替の人員が埋めてしまったりする。ビジネス的には人月で数えられた我々の「数字」などというものはちょっとした帳尻あわせでなんとかなってしまうらしい

    消えたプログラマの残したものは - megamouthの葬列
    est-ferelith
    est-ferelith 2016/11/27
    何だかとても引き込まれる文章だった
  • ソースでわかるSixapart転落の歴史 - メガマウスの日記、自壊あるいは無差別テロに至る道筋

    【重要発表】 シックス・アパートは2月1日に、新しい体制に生まれ変わります! http://www.sixapart.jp/news/2011/01/21-1700.html 早い話が身売りである。WordPressなどの競合を排して独自に日市場を切り開く体力も技術的優位もないのがはっきりしたということだろう。 日におけるSixapartと僕らの愛すべきMovableTypeの命運が絶たれたことを記念して少しばかり回想をしよう。 00年代の前半。MovableType2.2が「ブログ」という聞き慣れない言葉とともに日にそれとなく入ってきたとき、当時駆け出しだった私はもちろん、日のWeb業界でMovableTypeに度肝を抜かれなかったものはいなかったと思う。 垢抜けたインターフェース 洗練されたCSSベースのデザインテーマ トラックバック、RSSといった後にWeb2.0と称される斬

    ソースでわかるSixapart転落の歴史 - メガマウスの日記、自壊あるいは無差別テロに至る道筋
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