世界的音楽家・坂本龍一を講師に迎え、音楽の真実を時に学究的に、時に体感的に伝えようという「スコラ 坂本龍一 音楽の学校」(NHK Eテレ)のシーズン4・第2回が、2014年1月16日に放送された。 1月期のテーマは「電子音楽」で、ゲスト講師には前回同様、川崎弘二、小沼純一、三輪眞弘の3名が迎えられた。今回の講義内容は「録音・再生技術の発展」について。第二次大戦前後に発展したこの技術は、音楽の概念自体を大きく変えた。坂本は「人類の歴史のほとんどにおいて、音楽というものはライブだった」と語り、小沼は「メディアに録音し、“今ここで”から“いつでもどこでも”に変わったことは大きいですよね」と、その革新性を指摘している。 録音再生装置が発明されたのは19世紀末、エジソンを始めとする発明家たちが開発競争にしのぎを削った。そして完成したレコードプレイヤーの仕組みは、音声の振動を針に伝え、ロウやビニールに