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ブックマーク / realsound.jp (9)

  • 姫乃たま、大谷能生に“批評の原理”を聞く「書き言葉は現実と距離を取ることができる」

    音楽のプロフェッショナルに聞く」第3回目は、音楽家であり批評家の大谷能生さんを講師にお招きして、音楽批評について伺っていきます。 批評と言うと辛口な批判のことだと思われたり、個人的な感想になっていたり、もはやただの悪口だったり……。 批評ってなんだろう。どうして、どうやって、批評を書くのだろう。 音楽を取り巻く複雑な環境を批評で縦断してきた大谷能生さんに、言語の成り立ちに立ち返って、基礎から批評について教えてもらいます。(姫乃たま) 批評は書き言葉でのみできる――書き言葉と喋り言葉の違い 姫乃たま(以下、姫乃):まず全体的な話からですが、音楽批評ってなんでしょう? 大谷能生(以下、大谷):えーと、とりあえず「音楽」と「批評」の二つに分けてから考えたいんですが、僕の場合、「批評」っていうのは書き言葉でのみできることっていうことを考えてます。話し言葉、喋ることではできないことっていうか。 姫

    姫乃たま、大谷能生に“批評の原理”を聞く「書き言葉は現実と距離を取ることができる」
  • 菊地成孔の『ラ・ラ・ランド』評:世界中を敵に回す覚悟で平然と言うが、こんなもん全然大したことないね

    *以下のテキストは、 マスメディアがアカデミー賞レースの報道を一斉に始める前の、2月20日に入稿、更に4日前に書かれたもので、つまり所謂 「あとだしジャンケン」ではない旨、冒頭に強調しておく。 今時これほど手放しで褒められてる映画があるだろうか? 当連載は、英語圏の作品を扱わないので今回は<特別編>となる。筆者は映画評論家として3流だと思うが、作は、複数のメディアから批評の依頼があった。大人気である。「全く褒められませんよ」「こんな映画にヒーヒー言ってるバカにいやがられるだけの原稿しか書けませんけど」と固辞しても、どうしても書けという。 そりゃあそうだ。筆者は一度だけヤフーニュースのトップページに名前が出たことがある。ジャズの名門インパルス!レーベルと、米国人以外で初めて契約したから? 違う。女優の菊地凛子を歌手デビューさせたから? 違う。正解は「『セッション』を自分のブログで酷評したか

    菊地成孔の『ラ・ラ・ランド』評:世界中を敵に回す覚悟で平然と言うが、こんなもん全然大したことないね
  • 坂本龍一が「録音・再生技術の発展」を解説 「録音によって人類は自然界に存在しない音を聴いた」

    世界的音楽家・坂龍一を講師に迎え、音楽の真実を時に学究的に、時に体感的に伝えようという「スコラ 坂龍一 音楽の学校」(NHK Eテレ)のシーズン4・第2回が、2014年1月16日に放送された。 1月期のテーマは「電子音楽」で、ゲスト講師には前回同様、川崎弘二、小沼純一、三輪眞弘の3名が迎えられた。今回の講義内容は「録音・再生技術の発展」について。第二次大戦前後に発展したこの技術は、音楽の概念自体を大きく変えた。坂は「人類の歴史のほとんどにおいて、音楽というものはライブだった」と語り、小沼は「メディアに録音し、“今ここで”から“いつでもどこでも”に変わったことは大きいですよね」と、その革新性を指摘している。 録音再生装置が発明されたのは19世紀末、エジソンを始めとする発明家たちが開発競争にしのぎを削った。そして完成したレコードプレイヤーの仕組みは、音声の振動を針に伝え、ロウやビニールに

    坂本龍一が「録音・再生技術の発展」を解説 「録音によって人類は自然界に存在しない音を聴いた」
  • 坂本龍一が『スコラ』で音楽とメディアの関係を講義「音楽に携わる人間は“録音”から逃げられない」

    世界的音楽家・坂龍一を講師に迎え、音楽の真実を時に学究的に、時に体感的に伝えようという『スコラ 坂龍一 音楽の学校』(NHK Eテレ)のシーズン4・第4回が、2014年1月30日に放送された。 1月期のテーマは「電子音楽」で、ゲスト講師には前回と同じ、川崎弘二、小沼純一、三輪眞弘に加え、オノ セイゲンも加えた4名が登場。今回のテーマは「音楽とメディア」についてであり、「メディアに乗っかった、あるいは録音をされることを前提に作られた音楽」について語るという趣向だ。 「(メディア)Media」とは一方から他方へ伝えるためのなかだちとなるもの。かつて音楽を伝えるメディアと言えば楽譜が主流だったが、やがてカセットテープ、CD、ラジオ、テレビの放送、さらにコンピュータなどのメディアが誕生した。そうした電気を使って届く音楽を総じて、同番組では「電子音楽」とした。 「録音とは何か」ということを、坂

    坂本龍一が『スコラ』で音楽とメディアの関係を講義「音楽に携わる人間は“録音”から逃げられない」
  • 山下達郎、ユーミン、aikoの曲でも…都会的かつ切ない“オトナのコード”とは? - Real Sound|リアルサウンド

    亀田誠治がEテレ『亀田音楽専門学校』で、J-POPのヒット術を明かす(第4回) 2013.10.25 17:54 音楽プロデューサーの亀田誠治がJ-POPのヒット曲を分析するテレビ番組『亀田音楽専門学校』(NHK Eテレ)の第4回が10月24日、23時25分より放送された。 同番組は、亀田が校長、小野文惠NHKアナウンサーが助手を務め、毎回さまざまなアーティストがゲスト出演する全12回の教養番組。ゲスト講師には、前回に引き続きシンガーソングライターの秦基博が登場し、亀田とともに「オトナのコード学」について講義した。 コードとは、3つ以上の音を同時に鳴らした時の響きで、それぞれに「C」や「G」といった名前が付いている。亀田は「Jポップにはムフフなコード、オトナのコードが使われているんです」と含み笑いを浮かべ、さっそく題材となる楽曲として『あまちゃん』オープニングテーマを紹介。楽曲の最後に流れ

    山下達郎、ユーミン、aikoの曲でも…都会的かつ切ない“オトナのコード”とは? - Real Sound|リアルサウンド
  • 坂本龍一ら『スコラ』で第二次大戦後の音楽を考察「音楽を科学に近づけたいという衝動があった」

    世界的音楽家・坂龍一を講師に迎え、音楽の真実を時に学究的に、時に体感的に伝えようという『スコラ 坂龍一 音楽の学校』(NHK Eテレ)のシーズン4・第12回が、2014年3月28日に放送された。 3月期のテーマは「20世紀の音楽」。ゲスト講師には前回同様、小沼純一、岡田暁生、浅田彰を迎えて放送された。テクノロジーの発達や2度の世界大戦で、世界が大きく様変わりし、音楽という概念が大きく揺れ動いた20世紀。その中でも今回は「第二次世界大戦後に生まれた新たな音楽」について講義した。 1939年~45年に渡って、世界中に多大なる影響を与えた第二次世界大戦。戦後、ヨーロッパとアメリカでは新世代の作曲家により、音楽の新たな可能性を模索する動きがみられた。今回の放送では、音楽そのものの概念が大きく変化したこの時代における、ヨーロッパとアメリカ音楽事情について、ピエール・ブーレーズ、ジョン・ケージ、

    坂本龍一ら『スコラ』で第二次大戦後の音楽を考察「音楽を科学に近づけたいという衝動があった」
  • 坂本龍一が「電子音楽」の歴史を紐解く――「テルミンやシンセはテクノロジーの側から与えられた」

    世界的音楽家・坂龍一を講師に迎え、音楽の真実を時に学究的に、時に体感的に伝えようという「スコラ 坂龍一 音楽の学校」(NHK Eテレ)。2010年のシーズン1からこれまで3シーズンが放送され、大きな反響を得たこの番組の第4シーズンが2014年1月から放送決定。その第1回が2014年1月9日に放送された。 1月期のテーマは「電子音楽」ということで、ゲスト講師に川崎弘二、小沼純一、三輪眞弘の3名を迎えて講義はスタート。そもそも「電子音楽」という言葉自体が非常に曖昧、と前置きをした坂が電子音楽とは何かを尋ねると「物凄い広い意味で捉えれば、電子機器を使って作られた音楽の全ては電子音楽」と定義した川崎。もっと狭い意味で捉えると、1950年代にドイツで作曲家のシュトックハウゼンが始めた「エレクトロニッシュ・ムジーク(北西ドイツ放送のスタジオで1951年から制作が始まった、発振器やテープレコーダー

    坂本龍一が「電子音楽」の歴史を紐解く――「テルミンやシンセはテクノロジーの側から与えられた」
  • 細野晴臣が“音楽の謎”を語る「説明できない衝撃を受けると、やってみたいと思う」

    世界各地の土地柄と音楽について語り尽くした新著『HOSONO百景』(河出書房新社)の刊行を期に行った細野晴臣へのインタビュー後編。1940年代音楽の”再発見”など、ポピュラー音楽の豊かな鉱脈について語った前編に続き、後編では自身のキャリアを振り返りつつ、リズムに対する考え方や、音楽における"謎”について含蓄あるトークを展開してもらった。聞き手は小野島大氏。(編集部) 「僕がやってきた時代を通して、ずっと少数派でした」 ――文化の継承という点でいえば、この書にも、今の日音楽家はルーツの意識が薄らいでいるんじゃないかということを述べられてますよね(21P)。異文化を受け入れて自分のものにしていくという過程が欠如してるんじゃないか、と。 細野:まあそれも何にも知らないで言ってる意見なんで、実際はどうなんだか。昨日テレビ見てたら、リトル・リチャードに影響受けたような若いバンド…名前忘れちゃった

    細野晴臣が“音楽の謎”を語る「説明できない衝撃を受けると、やってみたいと思う」
  • 細野晴臣が語る“音楽の鉱脈”の探し方「大きな文化の固まりが地下に埋もれている」

    はっぴいえんど、YMOなどで活躍した日を代表するミュージシャンであり、今もなお第一線で作品を発表し続ける細野晴臣。彼がLA、ハワイからロンドン、パリ、東京まで、世界各地の土地柄と音楽について語り尽くした書籍『HOSONO百景』(河出書房新社)が評判を呼んでいる。雑誌『TRANSIT』人気連載を元にした同書は、氏の旅行記の体裁を取りつつ、随所で音楽に関する深い考察が披露されており、音楽ファンにとっても必読の一冊といえる。今回、リアルサウンドでは同書の刊行を期にインタビューが実現。聞き手に音楽評論家の小野島大氏を迎え、現在の音楽観や、ルーツに対する考え方を中心にじっくりと話を聞いた。(編集部) 「知れば知るほど、自由が効かなくなるっていうのはある」 ――非常に楽しく拝読させていただきました。興味深い記述はいくつもあったんですが、まずニュー・オリンズの音楽の話のところで(「ニュー・オリンズの”

    細野晴臣が語る“音楽の鉱脈”の探し方「大きな文化の固まりが地下に埋もれている」
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