レッド・ホット・チリ・ペッパーズのフリー、ナイジェル・ゴドリッチ、ジョーイ・ワーロンカー、マウロ・レフォスコと、錚々たるメンバーを集結させたこのバンドのことを、当初、Thom Yorkeは、ただの「Thom Yorkeのソロ・ワークを演奏するバンド」としてプレゼンテーションした。このバンドがバンドとして名前を持ったのは、コーチェラ・フェスのラインナップ発表の直後で、だからはじめのコーチェラのポスターには、Thom Yorke???と記載されてすらいた。 それが、Atoms For Peaceという名前を持つバンドとなった。 この経緯が意味するものは何だったのだろうか? というか、この経緯のある意味どたばたぶりにこそ、このバンドの「成したこと」の意味が物語られていると思うのだ。 このバンドが演奏するのは、Thom Yorkeが2006年に発表した、ソロ・アルバム『The Eraser』の楽曲