フランスでは3歳から「性に関する教育」をする。一方、日本では思春期まで性教育をしない。フランスで子育てをしているライターの髙崎順子さんは「性教育は『生殖』にまつわる授業だと思っていたが、それは日本人の思い込みにすぎない」という――。(前編、全2回) 性欲の意味がわからなくても、話すべきことがある 筆者はフランスで結婚・出産し、現在は小学生男児2人を現地の公立小学校に通わせている。日本で生まれ育ち、25歳まで暮らした身には、文化習俗の違う国での子育てはカルチャーショックの連続だ。その中でもかなり強く記憶に残るであろう体験をしたのは、今年初頭のこと。6歳の次男に、臨床心理士から「性教育」を勧められたのだ。 きっかけは次男の利用していた公立施設で起こった、未就学児への性犯罪だった。事件が公になったと同時に、自治体から、同時期・同場所を利用していた児童への心理カウンセリングの案内が来た。幸い次男に
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