蒸っしの暑っい終戦記念日、俺たち平成のズッコケ三人組はファミレスで自分のナオンを紹介しあっていた。人の付き合っているナオンは俺のナオンと比べてどうなのかホント超気になる。友達ならなおさらなんだ。 運良く、デルタの一辺に二人ずつ座る席に案内されたので、俺は俺のナオンを隣に座(はべ)らせた。野崎のナオンも野崎の隣に座(はべ)り、土井のナオンはまだ来ていない。 「このハンバーグセットを俺と、俺のナオンに」と俺は店員を指さした。 「セットの方、ライスとパンとナンと頭頭と選べますけど」 「頭頭? 松っちゃんの? 感心な店だな」と俺はメニューの中にツバを吐いて閉じた。俺のナオンがこういうの好きだから。 手早く注文をすませ、まずは俺からナオンを紹介することにした。先制攻撃だ。 「これが俺のナオン、ユキ」と俺は言って足を組み直し、指をナオンに向けて首を反対側向けた。「23歳で、アパレル関係に勤めてるぜ」