戦前、日本国内には「帝国大学」が全部で7校あったことをご存じだろうか。いわゆる「七帝大」で、現在の名称で言うと北から順に、北海道大学、東北大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、九州大学だ。いずれも長い伝統を誇り、学術の各方面でリーダーシップを取る学府である。 既に帝国大学は過去のものだが、それでもいまだに「旧帝大」と言うこともあるし、体育会系の7大学対抗戦を「七帝戦」とも言う。そしてこの7大学のトップは、みな学長ではなく総長と呼ばれる。 9月26日、その7大学の総長が一堂に会して、女性研究者支援の共同宣言を採択した。題して「七大学総長による "男女共同参画" に係る共同宣言」。会場となった学士会館(東京・千代田)は、帝大および7大学の卒業生だけが入会できる学士会の本拠地だ。学士会は1886年に創設され、現在は8万7000人余の会員を擁する伝統ある組織。今回、この学士会が旗振り役と