<マリ出身の京都精華大学学長ウスビ・サコが、影響を受けた5冊を紹介。その1冊は西洋文化の優位性を再考させられた『オリエンタリズム』だが、実は日本も西洋からほかの文化を見下していることに気付いたという。本誌「人生を変えた55冊」特集より> 私たちは学校に通いだすと、価値観を「置き換える」癖が生まれがちだ。私の出身国のマリでも、土着文化は古くさく、西洋文化は新しくて合理的でかっこいい、となっていく。その置き換えられた価値観を取り戻してくれたのが、アマドゥ・ハンパテ・バーの『アフリカのいのち――大地と人間の記憶/あるプール人の自叙伝』だった。 『アフリカのいのち──大地と人間の記憶/あるプール人の自叙伝』 アマドゥ・ハンパテ・バー[著] 邦訳/新評論 (※画像をクリックするとアマゾンに飛びます) これは西洋文化とマリ文化の比較、特にフラニ族(プール族)の文化などマリ文化の価値を中心に書かれたもの
![日本初のアフリカ人学長が「価値観」を揺さぶられた5冊の本](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/a95d1157fd9838b947a89a5762adeca113b18572/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.newsweekjapan.jp%2Fstories%2Fassets_c%2F2020%2F08%2FmagSR20200812sacko-top-thumb-720x480-209785.jpg)