こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。『鬼滅の刃』のアニメを初回だけ観てやめた私ですが、『進撃の巨人』には、ハマってます。シーズン3の後半が怒濤の展開だったので、続きがずっと気になってたのですが、ファイナルシーズンは期待を遙かに超えてました。原作コミックは読んでないので、これほどまでに戦争のおぞましさと哀しさを描く展開になるとは。 なぜ『進撃の巨人』をもっと話題にしないのか、と世間に問いたいくらいです。 その理由は、わかる気がします。『進撃の巨人』は熱狂を拒否する作品だからです。熱狂に不可欠なのは感情移入。正義と悪の戦いを描くエンタメ作品はほとんどの場合、主人公側が正義なので、観る側は安心して主人公に感情移入できるのです。 『進撃』もシーズン3まではそういう要素がありましたけど、ファイナルでは、もうファンに媚びるのをやめたのかな、と思うくらい吹っ切れた感じです。キャラクターたちも少しオト