広島市と長崎市が映し出す日本外交の岐路 8月6日の広島市の平和記念式典と8月9日の長崎市の平和祈念式典に、大きな差が出た。広島市は、イスラエルを招待したうえで、パレスチナを招待しなかった。長崎市は、パレスチナを招待したうえで、イスラエルを招待しなかった。 広島市も長崎市も、2022年以来、ロシアとベラルーシを招待していない。これはロシアとベラルーシには欧米諸国とともに制裁を科している日本政府の姿勢に同調したものであった。その時と同じ松井一實市長の体制にある広島市は、イスラエルの行為には基本的に沈黙を貫いている日本政府の姿勢に同調し、イスラエルを招待した。パレスチナは、日本政府が国家承認していないことを理由に、招待しなかった。 他方、2023年に市長に就任した長崎市の鈴木史朗市長は、イスラエルの招待を見合わせた。そのため、エマニュエル駐日米国大使やロングボトム駐日英国大使らも式典を欠席するこ
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