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ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (33)

  • コロナ後遺症の「だるさ」、筋肉にまで根深いダメージ、最新研究

    イタリア、ASL3ジェノバ心臓リハビリテーション科でリハビリを受ける新型コロナ後遺症患者。同科では2020年から、新型コロナウイルス感染症で入院した患者のためのリハビリテーションプログラムを実施している。(PHOTOGRAPH BY MARCO DI LAURO/GETTY IMAGES) 新型コロナウイルス後遺症(罹患後症状)の患者の多くは、主な症状として運動機能の低下を訴える。心身に負荷をかけすぎた後は激しいだるさ(倦怠感)に襲われて、その繰り返しにより病状が悪化するおそれがある。「運動後(労作後)倦怠感」(PEM)として知られるこの症状は、「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群」(ME/CFS)の特徴的な症状でもある。 このほど、新型コロナ後遺症患者にみられる倦怠感に一つの説明を与える論文が2024年1月4日付けで学術誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に発表された。新型コロナ後遺症の患

    コロナ後遺症の「だるさ」、筋肉にまで根深いダメージ、最新研究
  • 不思議な気象現象、“雷雪”の謎に迫る

    アメリカ、ミネソタ州の農場の上空でとどろきを上げる雷雲(写真左)。雷雲は、地表近くの暖かく湿った空気が上昇して、大気の状態が不安定になった場合に発生する。 アメリカでは、晩冬から早春にかけてこのような条件がそろうことがある。吹雪の中で雷鳴と雷光が発生する珍しい気象現象で、「雷雪」と呼ばれている。 雷雪の研究者は、雪中撮影装置(写真右)を用いて雷雪の形成メカニズムを調査している。 Photograph by Richard Olsenius/NGS (left) and courtesy Patrick Market (right) 3月1日~2日、アメリカ東部地方は広範囲にわたって晩冬の雪嵐に襲われた。猛烈な吹雪となり、激しい雷鳴がとどろいた。住民は寒さと音で大変だっただろう。おや?そういえば雷が鳴るのは夏ではなかったか? 雪雲に伴う雷は珍しい気象現象であまり知られていないが、「雷雪(th

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  • コロナ第10波の兆し、今後「心不全パンデミック」の恐れも、研究

    新型コロナウイルスの感染は昨年11月下旬から年が明けても増える傾向が続き、流行の「第10波」の兆しも見せている。理化学研究所(理研)と京都大学の共同研究グループは昨年末、症状が収まった後もウイルスが心臓に残存すると心不全のリスクが高まる可能性があると発表した。同5月に感染症法上の位置付けが5類に移行し、人々は「コロナとの共生」の日常に戻っているが、流行ウイルスの性質が大きく変わったわけではなく、油断はできない。厚生労働省は今冬期の流行拡大に注意を呼びかけている。 国内初感染確認から4年でまた増加傾向 新型コロナウイルスの感染者が国内で初めて確認されてから1月15日で4年が経過した。5類移行後は感染実態の把握方法は全数把握から全国約5000の定点医療機関による定点把握に変更された。厚労省によると、定点把握の感染者数は移行後も増え続け、昨年8月末から9月上旬には1医療機関当たり約20人になり流

    コロナ第10波の兆し、今後「心不全パンデミック」の恐れも、研究
  • 砂漠が一面の花畑になる「スーパーブルーム」、2023年は起きるか

    「スーパーブルーム」は、米国南西部の乾燥地帯で野草がいっせいに開花する伝説的な現象だ。先住民たちは昔から、ユリやヒマワリ、シソ科のチアなどが大量に開花するこの現象を祝ってきた。1774年には、スペイン人開拓者のフアン・バウティスタ・デ・アンザが、「花々に覆われた草原が、海のすぐ近くまで迫っている」と記している。 今日では、スーパーブルームが見られる場所は、手つかずの自然が残っているカリフォルニア州、アリゾナ州、ネバダ州の広大な砂漠に限られている。そのうえ、この現象は十分に雨が降った次の年にしか見られない。気候変動の時代には、この地域に多くの雨が降ることはまれになっている。

    砂漠が一面の花畑になる「スーパーブルーム」、2023年は起きるか
  • 新種のフクロウを発見、100年前から謎だった声の主がついに判明

    2019年1月27日、プリンシペコノハズク(Otus bikegila)を手に乗せるマーティム・メロ氏。プリンシペコノハズクの研究サンプルとなった個体は、これが3羽目だ。(PHOTOGRAPH BY BÁRBARA FREITAS) アフリカ大陸西海岸の沖に浮かぶ小さなプリンシペ島では、夜な夜な奇妙な鳴き声が聞こえるという。 その声を耳にした者はそう多くはない。誰も住む者のない島の南部に広がる原生林から、日暮れ直後に聞えてくるのは、虫か、か、はたまた猿の鳴き声か。島民が初めてこれについて記したのは1928年のことだが、夜の闇のなか、高くそびえる木々の間を見通す術もなく、これまで正体がつかめていなかった。 しかし最近になってようやく、その声の主は小さな黄色い目を持つ新種のフクロウであることが明らかになった。この発見は、2022年10月30日付けで動物学の専門誌「ZooKeys」に発表された

    新種のフクロウを発見、100年前から謎だった声の主がついに判明
  • Secrets of the Maya Otherworld:セノーテ マヤの聖なる泉 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

    メキシコ・ユカタン半島のマヤ遺跡を調査。セノーテと呼ばれる聖なる泉と、ピラミッド「エル・カスティージョ」の謎に迫る。 文=アルマ・ギエルモプリエト/写真=ポール・ニックレン、ショール・シュウォーツ 中米で栄えたマヤ文明。石のピラミッドを築き、精緻な暦を作ったマヤの人々は、セノーテと呼ばれる聖なる泉と洞窟に、雨の神チャクが宿っていると信じていた。 今でもメキシコのユカタン半島では、農民たちが供物を捧げて神に祈り、雨乞いの儀式を行う。 考古学者たちはここ20年ほどの間に、これらの洞窟やセノーテ、そして太陽の天頂通過といった現象に注目するようになった。 マヤの人々の信仰や世界観に、セノーテはどのような役割を果たしていたのだろう。洞窟とセノーテが、雨の神チャクが住む異界への入り口だと考えられていたことはわかっている。だがその事実と、マヤ文明を代表する都市遺跡、チチェンイツァの建造物や都市計画との関

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  • トンガ噴火は「桁外れに奇妙」、異常な巨大津波、少ない火山灰

    立ちのぼる噴煙の中、1分あたり5000~6000回という記録的な頻度で火山雷が発生した1月14日の様子。(PHOTOGRAPH BY TONGA GEOLOGICAL SERVICES, REUTERS) トンガの首都ヌクアロファの北約65キロメートルに位置する海底火山フンガトンガ・フンガハアパイは、もともとは山頂の一部だけを海面から覗かせていた細長い2つの小さな島で、フンガトンガ島とフンガハアパイ島と呼ばれていた。2014年の噴火で第3の島ができると、やがて、3つの島がつながって1つになった。2021年12月の噴火では、噴出した火山岩と火山灰によって新たな土地が生まれ、島は徐々に大きくなっていった。 そして2022年1月15日の大噴火となった。衛星写真で見ると、巨大火山はほぼ完全に海中に没し、見えているのは2つの小さな岩礁だけになった。しかし、数週間後か数年後には、火山は再び隆起するはず

    トンガ噴火は「桁外れに奇妙」、異常な巨大津波、少ない火山灰
  • 第3回 エルフ、ドワーフ、オージン――バイキングの活躍と北欧神話の浸透

    信州大学人文学部の研究室で、伊藤盡さんと相対している。 「イム・イトウ・ツクス、マエ・ゴヴァンネン、ラスト・ベス・ニン」 伊藤さんが語りかけた言葉は、ぼくの耳にはただの音の羅列だ。しかし、それが言語としての秩序を持っており、意味を持っていることは分かる。耳に心地よい言語であるとも感じる。 これは映画『ロード・オブ・ザ・リング』で使われたエルフ語で、あいさつの言葉だ。「私は伊藤盡です。お会いできて光栄です。私の言葉を聞きなさい」という意味だという。 トールキンが創造したエルフ語は、今やその言語に魅了された人々によって拡張され、ネオ・シンダリン(シンダール・エルフの新しい言語)と呼ばれる、より広範な設定を持ったものが開発されている。映画に使われているのは、まさにそれだ。8世紀頃まで話されていた絶滅言語トカラ語(最も東側で話されていたインド・ヨーロッパ語とされ、独特な線文字で有名)の研究者で、優

    第3回 エルフ、ドワーフ、オージン――バイキングの活躍と北欧神話の浸透
  • コロナ感染で人格が変わる? 脳研究でわかってきたこと

    フォトジャーナリストのジャラル・シャムサザラン氏は、アルツハイマー病と闘う父の姿を記録した。写真は、母が父に、ここは父自身が若い頃に建てた家なのだと教えているところ。神経科学者らは、新型コロナ後遺症の症状の一部がアルツハイマー病などの神経変性疾患の症状と似ている点に注目している。(PHOTOGRAPH BY JALAL SHAMSAZARAN, NVP IMAGES) 2020年の前半、新型コロナウイルスの感染者が爆発的に増加していた米ニューヨーク市で、尊敬される救急医ローナ・ブリーン氏が自死した。49歳だった彼女は、ニューヨーク長老派アレン病院の医長を務めており、聡明で、精力的で、有能な人物と評価されていた。精神疾患の病歴はなかったが、新型コロナに感染したことで状況は一変した。 ブリーン氏は同年3月18日に発症し、10日間の闘病を経て仕事に復帰した。しかし家族は心配していた。氏が混乱し、

    コロナ感染で人格が変わる? 脳研究でわかってきたこと
  • コロナで糖尿病を発症、米で年10万人、膵臓に深刻な被害の恐れも

    2021年5月29日、ポルトガルのリスボンにあるスクリーニング検査所で、糖尿病の可能性を調べるために血糖値を測定する医学生。(PHOTOGRAPH BY HORACIO VILLALOBOS, CORBIS VIA GETTY IMAGES) 米スタンフォード大学の微生物学者であるピーター・ジャクソン教授のところには、新型コロナウイルス感染症から回復した後、別の問題に悩み始めた人たちから毎日のようにメールが寄せられている。 つい先日来たメールでは、2人の子どもを持つ30代の母親が、今では日々、糖尿病の薬を何種類も服用していると訴えていた。新型コロナウイルスに感染する前には、糖尿病のリスクはなかったにもかかわらずだ。 パンデミック(世界的大流行)の当初から、糖尿病(インスリンの分泌や作用が十分でないために、血糖値の上昇を適切に抑えられなくなる病気)は新型コロナが重症化するリスク要因であること

    コロナで糖尿病を発症、米で年10万人、膵臓に深刻な被害の恐れも
  • 太陽系に未知の惑星、99.6%存在、天の川の方向

    一部の天文学者たちは、太陽系外縁のどこかに、地球のおよそ6倍の質量をもつ惑星が潜んでいると考えている。(CALTECH/R. HURT (IPAC)) 太陽系にまつわる謎のなかでも特に興味深いのは、海王星の外側に巨大な氷の惑星が当にあるのかどうか、という問題だ。もし実在すれば太陽系第9の惑星となることから、仮に「プラネット・ナイン」と呼ばれているが、この仮説は、提唱された当時から賛否両論を巻き起こしてきた。一部の小さな天体が描く奇妙な軌道から推定されたものだからだ。 そんななか、米カリフォルニア工科大学の天文学者であるマイク・ブラウン氏とコンスタンティン・バティギン氏は、もしプラネット・ナインが実在するとすれば、これまで考えられていたよりも地球に近く、より明るく、見つけやすいだろうという分析結果を発表した。両氏による論文は、学術誌「Astronomical Journal」に8月22日に

    太陽系に未知の惑星、99.6%存在、天の川の方向
  • バイオリンの故郷クレモナ、楽器とともに復興めざす職人たち

    バイオリン製作者のダニエレ・トナレッリ氏。イタリア、クレモナに150人以上いるルシアー(職人)の一人だ。クレモナはCOVID-19のパンデミックで大打撃を受けたが、新しい音楽学校の設立によって経済が再生し、旅行者が戻ってくるかもしれない。(PHOTOGRAPH BY RONAN O'CONNELL) 守りたかった負傷チーター、眠らず撮った3日間の記録 9.11の現場を生き延びた、NYの貴重な考古学的遺物 写真15点 バイオリンの故郷、クレモナ。イタリア北部に位置するこの街は、16世紀にアンドレア・アマティが現代につながるバイオリンを製作し始めてから、今に至るまで、世界のバイオリン製作者の拠点であり続けている。 クレモナには2200年の歴史がある。かつてはローマ人やランゴバルド人、スペイン人、オーストリア人などに占領、略奪されてきたうえ、致命的な感染症も乗り越えてきた。現在は人口7万人ほどの

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  • 欧州の豪雪「東の猛獣」は海氷が減ったせいだった、最新研究

    2018年2月27日、ヨーロッパの多くの地域にシベリア並みの寒さをもたらした大寒波「東の猛獣」の中、ロンドンのミレニアムブリッジを渡る歩行者たち。 (PHOTOGRAPH BY DANIEL LEAL-OLIVAS, AFP/GETTY) 2018年2月から3月にかけて、ヨーロッパは歴史的な大寒波と豪雪、いわゆる「東の猛獣(Beast from the East)」に見舞われた。南はローマまで雪が降り、英国では猛吹雪で高さ約8mもの雪溜まりができたほどだった。 最新の研究により、この豪雪には、ノルウェーとロシアに囲まれた北極海の一部であるバレンツ海の海氷の減少が関係していたことが明らかになった。降雪量の88%に相当する1400億トンもの雪が、その年に海氷が異常に少なかったバレンツ海から蒸発した海水に由来した可能性があるという。論文は4月1日付けで地球科学の専門誌「Nature Geosci

    欧州の豪雪「東の猛獣」は海氷が減ったせいだった、最新研究
  • 大自然の中、満天の星空を見に「星空散歩」へ出かけよう

    国際ダークスカイ協会の星空保護区に認定された、カナダ、サスカチュワン州のグラスランズ国立公園で天の川を見つめる公園ガイド。(VW Pics, Universal Images Group/Getty Images) 日の沈んだ大自然の中で、満天の星空を楽しむ「星空散歩」が注目を集めている。コロナ下での新たなアウトドアアクティビティとして、また健康に良い体験としてもうってつけだ。 英国人の写真家、レベッカ・ダグラス氏は、いつも夜空に魅了されてきた。星を愛する彼女は、星空散歩のためにアイスランドや北極にまで旅をし、暗くなった道を歩いては、きらめく星座や輝く惑星を写真にとらえてきた。 ダグラス氏のように自然を愛する人にとって、星空散歩はパンデミックの時代に求められる解毒剤になろうとしている。日が沈んだ後の丘陵や谷に行くことで、熱心なアウトドア愛好家は自然の中で健康になれるだけでなく、誰もいない道

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  • アマゾンのヤノマミ族、希少な村に迫る「魔の手」

    ヤノマミ先住民保護区のモキシハテテマ村。この家の構造は、外部と交流があるヤノマミ族ではもう使われていない。(PHOTOGRAPH BY GUILHERME GNIPPER TREVISAN/HUTUKARA) 外部との交流がほとんどないブラジル、アマゾン先住民の孤立した村の写真が新たに撮影された。この写真を機に、政府が介入して違法な金採掘者から集落を守ることを求める声が部族の代表や人権団体から上がっている。(参考記事:「【動画】アマゾンの孤立部族を保護へ、ブラジル政府」) 空撮写真に収められているのは、ヤノマミ先住民保護区に作られた伝統的な円形の構造物の中央付近に集まる村人たちの姿だ。この一帯は高地になっており、川や森がベネズエラとの国境をまたいで広がっている。 この写真は、9月中旬に国立先住民保護財団(FUNAI)の職員が撮影したものだ。数千人とも言われる違法な金採掘者を一掃するための軍

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  • コロナウイルス発見の物語、却下された彼女の論文

    1963年、カナダ、トロントにあるオンタリオがん研究所で、電子顕微鏡を操作する科学者のジューン・アルメイダ氏。1年後、氏は自らが開発した顕微鏡技術を用いてコロナウイルスを発見した。(PHOTOGRAPH BY NORMAN JAMES, TORONTO STAR/GETTY) 1964年、電子顕微鏡を覗き込んだジューン・アルメイダ氏が目にしたのは、周囲を小さな突起に覆われた灰色の丸い粒子だった。アルメイダ氏と同僚らは、ウイルスの周囲を突起がぐるりと取り囲んでいる様子が、太陽の周りに現れる光の輪、光冠(コロナ)に似ていると記している。 やがてこのウイルスは「コロナウイルス」として知られるようになる。驚くべきことに、このウイルスの同定に大きな役割を果たしたアルメイダ氏は、当時34歳だったが、正式な学校教育を終えていなかった。 英国スコットランド、グラスゴーのハート家に生まれたアルメイダ氏は、バ

    コロナウイルス発見の物語、却下された彼女の論文
  • ギャラリー:写真で見る米議会乱入事件、トランプ支持者が暴徒化 写真28点

    上院会議場に入ったトランプ大統領の支持者。議員や職員は急いで安全な場所に避難した。(PHOTOGRAPH BY WIN MCNAMEE, GETTY) 1月6日午後、ドナルド・トランプ米大統領の支持者が首都ワシントンの連邦議会議事堂に押し寄せ、大統領選挙の結果を認定しようとしていた議員たちが避難する騒ぎとなった。(PHOTOGRAPH BY SAMUEL CORUM, GETTY IMAGES)

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    facebooook 2021/01/07
    Capitol riots
  • 地球最大の東南極氷床、温暖化で解ける恐れ、従来説覆す

    東南極氷床が最後に崩壊した時期は、これまで考えられていたよりはるかに最近であり、今から数百年後にも同じことが再び起こる可能性があることが最新の研究で明らかになった。(PHOTOGRAPH BY GEORGE STEINMETZ, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 地球上にある氷の8割を占める東南極氷床は、従来の予想より温暖化の影響を受けやすいかもしれない。 これまで、地球最大の氷床である東南極氷床が最後に後退したのは約300万年前だと考えられていた。しかし、7月22日付けで学術誌「ネイチャー」に掲載された論文によると、この地域で採取された鉱物を分析したところ、40万年前にも大部分が崩壊していたことが示唆された。何よりも意外だったのは、長く続いたものの比較的穏やかだった間氷期に、劇的な変化が起きたと推定されたことだ。 その時期の大気中の二酸化炭素濃度はさほど高くなく、300

    地球最大の東南極氷床、温暖化で解ける恐れ、従来説覆す
  • 「コロナ禍」はいつまで続く?:2022年終息説ほかいくつかのシナリオ

    COVID-19による緊急事態宣言下の自粛要請はいずれ終わる。その出口は、早いか遅いかの違いで必ずやってくる。 稿をまとめている2020年5月なかばにおいては、日の39県ですでに緊急事態宣言が解除されており、残りの8都道府県でのみ継続中だ。遠からず感染の収束が確認されたら、すべての都道府県で解除されることになるだろう。 しかし自粛要請が終わったからといって、すぐにかつての日常が戻ってくるわけではない。当面、ぼくたちは、行動を変容させた「新しい日常」の中で、「コロナ禍」と付き合っていくことになる。 では、それはいつまでだろう。 答えは、多くの人が気づいているように、「最短でも1年以上」だ。 「ワクチンか画期的な治療薬が開発されて、広く使われるようになれば、究極的な解決、といえるかもしれません。でも、それには最短でも1年半から2年かかります。それに、ワクチンができない感染症も多いので、CO

    「コロナ禍」はいつまで続く?:2022年終息説ほかいくつかのシナリオ
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    facebooook 2020/05/21
    “また次の波がやってくることが前提” “希望としてはワクチンか治療薬なんですが、それが使えるまでには最短でも1年か2年はかかるだろうと思われるので、それまでなんとか”
  • アフリカでバッタ大量発生の第2波、食料不足の危機

    サバクトビバッタの成虫は世界で最も破壊的な移動性害虫の一つ。自身の体重と同じ約2グラムの植物を1日でべることができる。1月以降、ケニアは過去70年で最悪の大発生に見舞われている。バッタの増殖は続いており、東アフリカの作物は特に攻撃を受けやすい生育期を迎えている。専門家たちは、バッタの到来によって、東アフリカの最大2500万人が料不足に見舞われる恐れがあると予想している。(PHOTOGRAPH BY DAVID CHANCELLOR, NATIONAL GEOGRAPHIC) 「この…大群は…恐ろしい」 アルバート・レマスラニ氏は4月、アフリカ、ケニア北部で息を弾ませながらこう言った。レマスラニ氏は自身を撮影した動画のなかで、サバクトビバッタの群れをはたきながら歩いている。体長5センチ余りのサバクトビバッタは厚い雲のように同氏を取り囲み、1万組のトランプが一斉に切られているかのような羽音

    アフリカでバッタ大量発生の第2波、食料不足の危機