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ブックマーク / sb-rs.com (2)

  • 『残響のハーレム』と 「あいだ」をめぐる問いかけ: 中村 寛(文化人類学者)【前編】 | SUB-ROSA

    「黒人文化のメッカ」とされながらも、ドラッグや犯罪、スラムやゲットーといった否定的なイメージとともに語られてもきたニューヨーク・ハーレム地区。文化人類学者・中村寛による『残響のハーレム──ストリートに生きるムスリムたちの声』(共和国、2015年)は、この地区に暮らすアフリカン・アメリカン・ムスリムへの約二年間に渡るフィールドワークがまとめられたエスノグラフィである。 人種差別や民族問題を調べるうち、アフリカアメリカ人たちがある時期からイスラームへ傾倒したことを知った​中村は、9.11直後のハーレムを訪れる。マルコムXやイライジャ・ムハンマドらが率いた「ネイション・オブ・イスラム」の盛衰、90年代のロス暴動や爆破事件などによって高まったイスラーム脅威論。2001年の同時多発テロ、その報復として始まったイラク戦争。こうした社会的背景の中で、さまざまな暴力と危機に晒されてきたアフリカン・アメリ

  • 闇を見る旅が忘れられた物語を照らし出す: ナルコ「台灣黑暗觀光指南」 | SUB-ROSA

    戦争や災害など、人類の悲しみの記憶が残る土地への旅──ダークツリーズム。美術家・ナルコが研究の対象としてきたのは、歴史の中で否定され、人々の記憶から蓋をされてきた場所やモニュメントだ。 2016年より台湾を中心としたダークツーリズムへのリサーチを開始し、「現代における蒋介石像をつくること」を命題に、独裁体制の象徴とも言える蒋介石の彫刻を制作。個展「静粛的雕像(せいしゅくのちょうぞう)」(2020年)で発表された同作は、台湾史においてタブー視されてきたテーマに切り込んだとして注目を集めた。 その後、約4年間にわたる台湾のダークツーリズム・リサーチは『台灣黑暗觀光指南』として書籍化され、2021年には実際にツアーを開催。同書で 「私自身は無知で無責任な観光客だが、それ故に台湾を理解する入口として蒋介石像と核廃棄物に注目する自由さを持つ」 とする彼女だが、そもそもなぜ台湾という他国の歴史に、それ

    闇を見る旅が忘れられた物語を照らし出す: ナルコ「台灣黑暗觀光指南」 | SUB-ROSA
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