ブックマーク / huyukiitoichi.hatenadiary.jp (36)

  • ハヤカワの1000作品が最大50%割引の超大型電子書籍セールがきたのでオススメを紹介する!! - 基本読書

    三体 作者:劉 慈欣発売日: 2019/07/04メディア: Kindle版うおおおコロナで外に出る理由もない今日この頃、突如として早川書房から1000作品が最大50%割引の超大型電子書籍セールをはじめたのでオススメを紹介します!! 早川は毎年、海外SFだったり日SFだったりと、わりとテーマを絞った数十〜数百点規模のセールはやっていたのだけど、垣根がなくここまで大規模のセールははじめてでは!? 早川といえばSFとミステリと科学ノンフィクションなので、そこらへんを重点的に紹介してみようかと思いやす。ちなみにセール商品全点は下記の通り。 www.amazon.co.jp SF篇 まず「これは当然だよなあ?」レベルの王道から行くと、なんといっても劉慈欣の『三体』だ! 識者らがアンケート形式で投票し、その得票数でランキングを決める「SFが読みたい!」というムックのランキングで2位を大きく突き放し

    ハヤカワの1000作品が最大50%割引の超大型電子書籍セールがきたのでオススメを紹介する!! - 基本読書
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    facet31 2020/03/14
  • 情報理論のレンズを通して浮かび上がってくる生命像──『生物の中の悪魔 「情報」で生命の謎を解く』 - 基本読書

    生物の中の悪魔 「情報」で生命の謎を解く 作者: ポール・デイヴィス,水谷淳出版社/メーカー: SBクリエイティブ発売日: 2019/08/22メディア: 単行この商品を含むブログを見るどのように生命が生まれたのか、というのは依然判明していない。地球や火星のような環境で有機物の発生シナリオ自体はいくつも存在するが、その真ん中に大きな断絶があって、どうしても生物にまでたどり着かない。書『生物の中の悪魔 「情報」で生命の謎を解く』は、その書名に入っているように「情報」をキイとして生命を読み解こうとする試みについての一冊である。未だそれは単なる有機物と生命の間の断絶を埋めるには至っていないが、生命そのものの見方を大きく変える視点である。 情報が世界を実際に変える「起因」としてのパワーを持っていることを、科学者はようやく理解しはじめたばかりである。ごく最近になって、情報、エネルギー、熱、仕事

    情報理論のレンズを通して浮かび上がってくる生命像──『生物の中の悪魔 「情報」で生命の謎を解く』 - 基本読書
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    facet31 2019/09/21
    めっちゃ面白そう。/ “本書は次のテーマ──生物とは単に「情報」が詰まったバッグではなく、情報処理機構である「コンピュータ」である──に移っていく”
  • 我々は宇宙へと飛び出すべきなのか──『銀河帝国は必要か? ロボットと人類の未来』 - 基本読書

    銀河帝国は必要か? (ちくまプリマー新書) 作者: 稲葉振一郎出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2019/09/06メディア: 新書この商品を含むブログを見るアシモフの〈ファウンデーション〉シリーズを中心としたSF作品をとっかかりに、ロボットや人工知能が不可避的に人類社会の中で欠かせないものになっていく、これからの倫理について考える一冊である。著者は『宇宙倫理学入門』の稲葉振一郎。中心的な問いかけは書名にもなっている「銀河帝国は必要か?」だが、それに対する答えを追求するというより(答えを出すと、基いらんよな……という話になってしまう)、それを問うことで様々な倫理課題をあぶり出すことにその旨味がある。 書では第一章「なぜロボットが問題になるのか?」で現代的なロボットの在り方について語った後、アシモフの諸作について語っていき、次第に書の主題となっている銀河帝国が存在するアシモフの〈フ

    我々は宇宙へと飛び出すべきなのか──『銀河帝国は必要か? ロボットと人類の未来』 - 基本読書
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    facet31 2019/09/15
  • 中国だけで2100万部、話題性と本物のおもしろさを兼ね揃えたバケモノ級の中国SF──『三体』 - 基本読書

    三体 (ハヤカワ文庫SF) 作者:劉 慈欣早川書房Amazon『三体』とは! 中国の作家劉慈欣によって書かれたSF三部作の第一部目にして、中国国内だけで三部作累計2100万部を刊行し、さらに日でも人気のケン・リュウによる翻訳によってアメリカ歴史あるヒューゴー賞を受賞した傑作である。ヒューゴー賞受賞の何が凄いかと言うと、翻訳書としてははじめてのの受賞になるのだ。 それぐらい作品の内容が圧倒していたともいえる。で、あまりSFとは縁のなさそうなオバマやザッカーバーグも絶賛していたりとか、アニメ化が決定したりとか話題は尽きないんだけれども、とにもかくにもこれだけは覚えて帰ってもらいたいのは、この『三体』は、話題先行の内容はまあおもしろいね、いうほどじゃないけど的な軟弱な態度で読み終わる作品ではなく、その肥大化しきっているともいえる話題性に劣らない、圧倒的なおもしろさのある、純粋におもしろいSF

    中国だけで2100万部、話題性と本物のおもしろさを兼ね揃えたバケモノ級の中国SF──『三体』 - 基本読書
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    facet31 2019/07/17
    『三体』を読もうか迷っている人はひとまず、ネタバレなしでどう面白いのか分かる冬木さんのレビューを読んでみてほしい。
  • 終末的な世界を少女とロボットが旅をする、絶景ノベル──『エレクトリック・ステイト』 - 基本読書

    エレクトリック・ステイト THE ELECTRIC STATE 作者: Simon Stålenhag,シモン・ストーレンハーグ,山形浩生出版社/メーカー: グラフィック社発売日: 2019/04/08メディア: 単行この商品を含むブログを見るスウェーデン出身のシモン・ストーレンハーグによって描かれた油絵チックなデジタル・イラストレーションと、その情景を補佐し、謎を散りばめることによって沸き立たせる絶妙なストーリー(小説)パートによって綴られるグラフィック・ノベルである(通常グラフィックノベルというとアメリカンコミックのことをさすことが多いと思うが、書のような作品はグラフィック・ノベル以外を当てづらい気がする)。グラフィック社のサンプルイラストより引用(http://www.graphicsha.co.jp/detail.html?p=38925)いろいろとオススメしたいポイントはある

    終末的な世界を少女とロボットが旅をする、絶景ノベル──『エレクトリック・ステイト』 - 基本読書
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    facet31 2019/04/13
    めっちゃ良さそう。
  • 生まれてきたこと、この本に出会うに至る人生の軌跡、その全てに感謝を捧げるレベルの傑作──《天冥の標》 - 基本読書

    天冥の標X 青葉よ、豊かなれ PART3 (ハヤカワ文庫JA) 作者: 小川一水出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2019/02/20メディア: 文庫この商品を含むブログを見るこの天冥の標シリーズが始まる前に僕が小川一水という作家に抱いていた感想は「やるといったらやる作家」であった。それがどれだけ大変なことであろうとも、小川一水がやるといったら彼はそれを忠実に、愚直にやり遂げてみせる作家だった。小川一水が「今回はこういう話です」と書いたら、それはこちらが想像もしないほど想像しつくされた「こういう話」だった。人間、どこかで大口が出てしまったり、見えやらはったりやらがあるものだが、小川一水の場合そうした自分を大きくみせようとか、ある種のテクニック的な駆け引きを感じさせない、狂気的な愚直さがあった。 だからそんな小川一水が担当編集者氏から「できることを全部やってください」といって、それに「は

    生まれてきたこと、この本に出会うに至る人生の軌跡、その全てに感謝を捧げるレベルの傑作──《天冥の標》 - 基本読書
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    facet31 2019/02/28
    心から同意する。>「僕はこのシリーズを読んで、心の底から人類が千年先も豊かに広がっていく未来を信じられた気がしたんだ。」
  • ルールが保証されないゲームに、いかにして挑むのか──『ゲームの王国』 - 基本読書

    ゲームの王国 上 作者: 小川哲出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2017/08/24メディア: 単行この商品を含むブログを見るゲームの王国 下 作者: 小川哲,mieze出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2017/08/24メディア: 単行この商品を含むブログを見る第三回ハヤカワSFコンテストを『ユートロニカのこちら側』で受賞した小川哲、彼の二年ぶりの新刊が『ゲームの王国』だ。あらゆる個人情報を提供する代わりに生活全般が保証される、特別提携地区を舞台にゴリゴリの未来社会を描いてみせたユートロニカとはうってかわって、書の始まりの舞台は1956年のカンボジア。最初の視点人物は後にポル・ポトと呼ばれ、革命を成し遂げることになるサロト・サルだ。 "権力者が都合良くルールを設定し、好きなように覆す"腐った政治体制の中で、いかにして人々は自身の正しさを貫き、ルールに挑むのか。そんなカン

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    facet31 2018/05/16
  • 中国SF、めちゃくちゃおもしろい──『折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー』 - 基本読書

    折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ 5036) 作者: 郝景芳,ケンリュウ,牧野千穂,中原尚哉,大谷真弓,鳴庭真人,古沢嘉通出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2018/02/20メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログ (8件) を見る折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー (ハヤカワ文庫SF) 作者: ケンリュウ,中原尚哉,大谷真弓,鳴庭真人,古沢嘉通出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2019/10/03メディア: 文庫この商品を含むブログを見る『紙の動物園』、『母の記憶に』の今をときめくケン・リュウによって精選され、英語圏へと紹介された13篇から成る中国SFアンソロジーの邦訳版が書『折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー』になる。もともとこのアンソロジー自体はケン・リュウの知名度も相まって話題になっており、非常に高い期待

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    facet31 2018/02/22
  • 手遅れになる前に考えうる危険性を事前に把握しこれに対処する『ロボット法──AIとヒトの共生にむけて』 - 基本読書

    ロボット法--AIとヒトの共生にむけて 作者: 平野晋出版社/メーカー: 弘文堂発売日: 2017/11/20メディア: 単行この商品を含むブログを見る人工知能の発展著しい昨今であるが、法はまだその状況に追いついていないというのが実際のところだ。一番わかりやすいところでいうと、人が関与していない自動運転車が人を轢き殺した時に、誰が、どのような法解釈のもと責任を負うのかだろうか。 運転していたAIなのか、製造元なのか、はたまた自動運転車の所有者なのか。人は運転していないのだから製造元なのではと思うかもしれないが、どれほどAIが発展したとしても、必ず事故は起きる。そうなった時に無条件に製造元に責任が問われるのであれば、誰もそんなものは売らないはずだ。したがって発展(AIに任せたほうが事故は減り、生産性が向上するといった利益を仮定した場合)もないことになる。 ロボット法における中心的な懸念点

    手遅れになる前に考えうる危険性を事前に把握しこれに対処する『ロボット法──AIとヒトの共生にむけて』 - 基本読書
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    facet31 2018/02/20
  • 頭がおかしくなるほどおもしろかった──《アイアマンガー》三部作 - 基本読書

    堆塵館 (アイアマンガー三部作1) (アイアマンガー三部作 1) 作者: エドワード・ケアリー,古屋美登里出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2016/09/30メディア: 単行この商品を含むブログ (17件) を見るエドワード・ケアリー《アイアマンガー》三部作が先日発売の『肺都』によって完結したが、これが当に凄い物語だった。奇しくも『肺都』が昨年最後に読了したとなったけれども、そんなことは無関係に問答無用で『肺都』が17年のベストだ。それどころか《アイアマンガー三部作》は、人生においてこれ程の熱量の物語にあと何度出会えるのだろうか……と考え込まずにはいられない、破壊的な小説作品なのだ。 人間を突き動かさずにはいられない特異なリズムがこの物語全体を貫いている。劇作家でもある著者による台詞、会話劇は一つ一つの発言が声の大きさ、息の吐く音まで聞こえてきそうな(凄まじい翻訳の力もあるの

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    facet31 2018/01/01
  • 約15万円の講座を圧縮して読めるハイパフォーマンスな一冊──『SFの書き方 「ゲンロン 大森望 SF創作講座」全記録』 - 基本読書

    SFの書き方 「ゲンロン 大森望 SF創作講座」全記録 作者: 大森望,東浩紀,長谷敏司,冲方丁,藤井太洋,宮内悠介,法月綸太郎,新井素子,円城塔,小川一水,山田正紀出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2017/04/20メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログ (3件) を見る書は東浩紀さん率いるゲンロンで一年間開催されていた、大森望さんによるSF創作講座をまとめた一冊になる。受講料は第一期が148000円、第二期が168000円(税別)となかなかのお値段がするが(とはいえ、物にもよるがこの手の講義からするとお手頃だと思う)、内容の充実度、その場所で副次的に得られるものを考えると安いものだろう。なにしろ、募集開始から枠がすぐに埋まってしまうのだから。 創作講座の充実度。 (ゲンロンの回し者のように見えるとアレだが)SF創作講座から得られるものを率直に考えてみると、まず講

    約15万円の講座を圧縮して読めるハイパフォーマンスな一冊──『SFの書き方 「ゲンロン 大森望 SF創作講座」全記録』 - 基本読書
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    facet31 2017/04/28
  • 宇宙が始まる前には何があったのか? by ローレンスクラウス - 基本読書

    『宇宙が始まる前には何があったのか?』というのはこの世で最も刺激的な問いかけだ。誰しも親があって産まれてくるわけであって、親の前にはずいぶんさかのぼると猿が(たぶん)いて、猿の前には魚がいて、魚の前には地球があって、地球の前には宇宙があって、宇宙の前には……何があったんだろう、とどんな疑問も遡ればそこで止まる。現状ビッグバンによって宇宙が産まれ、さらに産まれた後現在までに何年が過ぎたのかは有効数字四桁の精度で判明している。百三十七億二千万歳だ。ところが誕生の瞬間はわかってもその前がどんな状況だったのかはわからない。 宇宙が始まる前には何があったのかというのは日版のタイトルで原題は『A UNIERSE FROM NOTHING』。無から宇宙が産まれることが「どのような理屈でありえるのか」を説明していくのが作の主な目的だ。当の意味で「宇宙が始まる前に何があったのか」がわかるようになる

    宇宙が始まる前には何があったのか? by ローレンスクラウス - 基本読書
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    facet31 2017/03/13
  • 凝集と拡散のせめぎ合い──『宇宙に「終わり」はあるのか 最新宇宙論が描く、誕生から「10の100乗年」後まで』 - 基本読書

    宇宙に「終わり」はあるのか 最新宇宙論が描く、誕生から「10の100乗年」後まで (ブルーバックス) 作者: 吉田伸夫出版社/メーカー: 講談社発売日: 2017/02/24メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る書名からもわかる通り、書は宇宙史を扱った一冊だ。これがびっくりするぐらいおもしろい/わかりやすい! 他の解説で、書かれている意味がよくわからずに何度も何度も辛抱強く読み返してようやく理解したようなことが、スッと理解できる形で、より短くまとめられていて、まずその端的なわかりやすさに感動してしまった。 書は深いテーマを掘り下げていく類のではないからこれ一冊で宇宙は全てOKというわけではないけれども、その代わりに俯瞰的に宇宙の歴史をまとめ、宇宙の始まりから終わりまでを適切に駆け抜けてみせる。「宇宙論のって出すぎていてどれを読んだらいいかわかんない」という人も多いだ

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    facet31 2017/03/13
  • 完璧な短編小説──『J・G・バラード短編全集』 - 基本読書

    J・G・バラード短編全集1 (時の声) 作者: J・G・バラード,柳下毅一郎,浅倉久志他出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2016/09/30メディア: 単行この商品を含むブログ (5件) を見るJ・G・バラード短編全集2 (歌う彫刻) 作者: J・G・バラード,柳下毅一郎,浅倉久志他出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2017/01/28メディア: 単行この商品を含むブログを見るバラードの全短篇を時系列順におさめていく全集である。 僕がいまさら言うようなことでもないのだけれども、バラードの短篇は圧倒的におもしろい。長篇の方が知られている(『結晶世界』や『クラッシュ』といった〈破滅三部作〉や〈テクノロジー三部作〉があるし)イメージがあるけれども、僕はバラードでは長篇よりも(長篇が嫌いなわけではない。比較しての話)、イメージやモチーフが横溢し、長篇として展開する数々の要素が濃縮

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    facet31 2017/02/06
  • 2016年のおもしろかった本、ゲーム、映画を振り返る - 基本読書

    はじめに 2016年ももうすぐ終わりです。これまで年の区切りに意味があるとは思えず年間ベストとかもあんまり書いてなかったんだけど、今年はなんだかいろんなことがあったなあ……と思いながらズラズラとリストアップしてみたら、簡単に書いておきたくなったので残しておきます。良いがいっぱい出て、当に楽しい一年だった。 小説 〈セルフ・クラフト・ワールド〉三部作 セルフ・クラフト・ワールド 1 (ハヤカワ文庫JA) 作者: 芝村裕吏出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2015/11/20メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る今年読んだSF小説の中でベストといったらまずこれが浮かぶ。1巻、2巻、3巻を違った方法で語り、違った魅せ方をしながら凄まじい密度で駆け抜けてみせた。芝村裕吏が仮想現実を書くというだけで興奮しきっていたが、その期待を超えてきた作品。 huyukiitoichi.h

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    facet31 2016/12/25
  • 数学的原理に裏打ちされたファンタジー小説──『精霊の箱: チューリングマシンをめぐる冒険』 - 基本読書

    精霊の箱 上: チューリングマシンをめぐる冒険 作者: 川添愛出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2016/10/26メディア: 単行この商品を含むブログ (4件) を見る精霊の箱 下: チューリングマシンをめぐる冒険 作者: 川添愛出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2016/10/26メディア: 単行この商品を含むブログ (4件) を見る書は副題にチューリングマシンをめぐる冒険とあるように、「チューリングマシン」について、その諸原理や応用問題を取り扱った一冊である。チューリングマシンとは計算を数学的にモデル化するために生み出されたもので──と説明を始めたらキリがないので一旦終わるが、それと同時に、書は「格ファンタジー」でもある。 ベストセラー『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』を筆頭として、ストーリー仕立てで現実の経営論や

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    facet31 2016/10/30
  • 虚構が起こした革命──『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福』 - 基本読書

    サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福 作者: ユヴァル・ノア・ハラリ,柴田裕之出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2016/09/08メディア: 単行この商品を含むブログを見るサピエンス全史(下)文明の構造と人類の幸福 作者: ユヴァル・ノア・ハラリ,柴田裕之出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2016/09/08メディア: 単行この商品を含むブログを見るサピエンス全史とあるように、人類の歴史を上下巻合わせて約600ページほどでコンパクトにまとめたノンフィクションになる。とはいえ人類史は600ページで語れるほど短くはないから、必然的に「語りの視点」が必要になってくる。書でその視点にあたるのは、現生人類だけが持ち得た「虚構を操る力」になるだろう。 書も普通の人類史と同じく、アウストラロピテクス、ネアンデルタール人、と人類の起源/類縁から辿っていくが、最初に、中でも

    虚構が起こした革命──『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福』 - 基本読書
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    facet31 2016/09/18
    これは面白そうですわ
  • 語り合いたくなる映画──『シン・ゴジラ』 - 基本読書

    ジ・アート・オブ・シン・ゴジラ 作者: カラー、東宝,庵野秀明出版社/メーカー: グラウンドワークス発売日: 2016/09/20メディア: 大型この商品を含むブログ (15件) を見る『シン・ゴジラ』は実に語りたくなる映画だ。セリフは聞き取れないほど早く展開し、それを別の誰かが全ての人間がわかるように解説したりしないから情報量が多いし、1カット1カットにおもしろさと意味不明な部分が込められていてあれはなんだったんだ? あれはめちゃくちゃおもしろかった! と誰かと分かち合いたくなる。 予想を遥かに超えてきた映画でもあった。予想とはいっても、事前情報が絞られていたので予告篇ぐらいしかその材料はなかったのだが。予告篇を見る限りでは、CGゴジラには微妙に違和感があるし、会議のシーンばかりできちんと映画として成り立つのか不安に思う。それ以前の問題として、「邦画の予算規模」という絶対的な限界があり

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    facet31 2016/08/01
    ほんとそう…ほんとそう…と呟きながら読んだ
  • ライフスキルとしての批評──『みんなではじめるデザイン批評―目的達成のためのコラボレーション&コミュニケーション改善ガイド』 - 基本読書

    みんなではじめるデザイン批評―目的達成のためのコラボレーション&コミュニケーション改善ガイド 作者: アーロン・イリザリー,アダム・コナー,長谷川恭久,安藤貴子出版社/メーカー: ビー・エヌ・エヌ新社発売日: 2016/05/24メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログ (1件) を見る「デザイン批評」と書名に入っているが、副題をみればわかるように実際は広義の、目的達成のためのディスカッション手法のだ。原題は『DISCUSSING DESIGN Improving Communication & Collaboration Through Crtique』となっている。 よりよい目的達成のために、お互いの成果を批評しあってフィードバックを与える。言うのは簡単だし、実際しょっちゅう会議や打ち合わせという名目で同じようなことは行われるが、うまく行われている例は実体験からいっても

    ライフスキルとしての批評──『みんなではじめるデザイン批評―目的達成のためのコラボレーション&コミュニケーション改善ガイド』 - 基本読書
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    facet31 2016/07/01
  • 人間と機械の境界を探る──『明日、機械がヒトになる ルポ最新科学』 - 基本読書

    明日、機械がヒトになる ルポ最新科学 (講談社現代新書) 作者: 海沢めろん出版社/メーカー: 講談社発売日: 2016/05/18メディア: 新書この商品を含むブログを見るSR(代替現実)、3Dプリンタ、アンドロイド、AI(人工知能)、ヒューマンビッグデータ、BMI、幸福学とテクノロジーに関連する諸分野の専門家へと小説家の海沢めろんさんが話を聞きに行ったインタビュー集である。 最先端の研究者はを書く暇なんてないので「忙しく研究している人へと話を聞きに行く」はありがたい。とはいえ2年前の取材も入っていてそれはもうルポ最新科学ではないのではと思いながら読んだら、確かに古いけれどもなかなか楽しませてもらった。わりと研究の筋には関係ないというか研究者の素の部分みたいなのが現れているのもおもしろい。石黒浩さんが『僕も、従来の物質的な幸せや金銭的な幸せを超えて、ある程度人が納得するような精

    人間と機械の境界を探る──『明日、機械がヒトになる ルポ最新科学』 - 基本読書
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    facet31 2016/05/26