今では物理エンジンはunityやUEといった統合型ゲームエンジンが普及したおかげで使うのがとても簡単になったのだけど、これでカーレースのようなゲームを作ると、正しく動く車を作るのは実は超大変だって話をちょっと書いてみたい。 話は2007年に戻る。 2007年にメディアワークスを辞めるあたりで、韓国でPS2のゲームを作っている会社とつながりが出来、そこでカーレースを作ったのだけど、これが全オリジナルの物理エンジン+3Dエンジンのゲームだった。 で、これを作る時に、いろいろとんでもない目に会ったおかげで、物理エンジンは万能ではないし、問題だらけだって知ったわけだ。 さて。 物理を使うゲームの作り方はいろいろあるのだけど、全部がいわゆる剛体物理で動き、フェイクはひとつもない、すなわちあらゆるものはフォースで動いているとする。そして物理エンジン内部のエミュレーションのΔTはフレームレート、すなわち