ホンダの創業者である本田宗一郎は、日本の一般的な慣習とは違った言葉を発していた。「能ある鷹は爪を出せ」「会社のためにではなく、自分のために働け」「技術論争に上下関係はない」――。これらは社会を変革しようとする力強い名言である。 今のホンダで、この名言がどこまで社員に浸透しているかは明確ではない。ただし、筆者がホンダを去る11年前では、とても浸透しているとは言えない光景をたくさん見てきた。 今回のコラムでは、人材に対する考え方と行動様式を取り上げ、日韓の違いや特徴を分析してみる。 人材育成教育は必要か否か 1年前、筆者は「人材を育てるホンダ 競わせるサムスン」という本を出版した。その表題だけだと、ホンダの人材育成プランは優れているのではないか、と思われる方も多いだろう。 筆者があえてこのような表題にした背景には、現実は真逆であることを風刺したことがある。すなわち、しっかりした人材育成プランな
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