インターネットバンキングの利用者の口座から、預金が不正に送金される被害が急増している。警察庁によると、9~11月の3か月間の被害は昨年1年間の4倍以上となる1411件(被害総額約17億300万円)。各銀行が導入している安全性が高いとされる「2段階認証」を突破する手口が横行しており、警察当局は警戒を強めている。 ■情報即時に把握 各銀行は不正アクセスを防ぐため、利用者に対して通常のIDとパスワードに加え、本人確認のため一時的に発行・通知する「ワンタイムパスワード」を入力してもらう2段階認証を取り入れている。 警察庁によると、詐欺グループは、利用者のスマートフォンに銀行や携帯電話会社などを装ったSMS(ショートメッセージサービス)でメッセージを送りつけ、本物に似た偽サイトへ誘導。IDやパスワードのほか、利用者の元に届いた「ワンタイムパスワード」も偽サイトに入力させて盗み取り、正規のサイトから預