県教育財団は19日、常陸太田市瑞龍町の瑞龍遺跡の発掘調査で、平安時代の竪穴建物跡から、男女の交合を意味する国字「〓(ひるくながひ)」がヘラで刻まれた土器の底面が出土したと発表した。国字は漢字にならって日本で作られた文字。同財団によると、この国字が刻まれた土器の出土は県内で初めて。 「〓(ひるくながひ)」と刻まれた土器の破片は坏(つき)の底面と見られ、長さ約5・5センチ、幅約5・5センチ。横に「女」の字も刻まれている。この破片が出土した建物跡からは、ほかに「河内」「望正カ」と書かれた墨書土器など見つかった。 同財団によると「〓(ひるくながひ)」は、12世紀に書かれた藤原忠実の日記にも見られ、研究家の間では隠語として知られている。国字は奈良時代ごろから使われているという。「〓(ひるくながひ)」と刻まれた意味合いや、土器の用途などは不明だが、同財団は「今回見つかった破片は忠実の日記より200年も