【歌舞伎座インタビュー】「年のうち半分が歌舞伎、残りの半分が映像や現代劇の舞台。仕事のペースはここ10年変わりません」―「三月大歌舞伎」「四月大歌舞伎」に出演の片岡愛之助さん
June 07, 2021 佐藤直樹『科学哲学へのいざない』 佐藤直樹さんの『科学哲学へのいざない』について少し書きたい。 佐藤さん(以下「著者」とする)は実験生物学者でありながらも、哲学系の学会のワークショップに登壇されたり、マラテール『生命起源論の科学哲学』の翻訳を手掛けられるなど、科学哲学的な問題意識を強く持ち、科学哲学と関わりを作ってこられた研究者である。その著者による科学哲学へのいざないということで、科学哲学の側からも注目すべき書籍であると思う。 本書は少し変わった成り立ちの本である。著者はサミール・オカーシャの『科学哲学』を教材としつつ、独自の資料で補足しながら授業を行っていたとのことである。そうした授業の内容に、さらに加筆して書籍としてまとめたのが本書である。そのため、全体としてオカーシャの教科書に対するコメンタリのようにも読める本となっている。 本全体のトーンはオカーシャの
肩書は民族音楽学者、作家、そしてシャーマン。意識の限界を広げるこの古来の技術に秘められた治療効果について、研究者や医者と連携し探求を続ける女性が、ジャーナリストのエリザベート・カンとともに私たちを直感の世界に導いていく。現実がいつもと違って見えてくる。 コリンヌ・ソンブラン。 photo : Marechal Aurore/ ABACA Press 2001年は人間の進化にとって記念すべき年となるのだろうか? ちょうど20年前のこの年、徹底的に構造化された思考回路を持つ、あるヨーロッパ女性が、シャーマンの儀式でトランス状態を体験した。 その後、彼女は長いイニシエーションの旅に出る。トランスは認知現象であり、科学や治療に応用すれば無限の可能性が広がると確信するコリンヌ・ソンブラン(1)は、現在、世界中の研究者と連携して実証を進めている。 命あるものと新しい関係を結ぶために、土着のアニミズム的
日本美術史研究者の上原和は2月9日、心不全のため死去した。享年92。 1924(大正13)年12月30日、台湾台中市において父・繁秀、母・登美子の次男として生まれる。1944(昭和19)年9月台北帝国大学予科文科三年を修了し、台北帝国大学文政学部に入学するが、学徒出陣として同年同月茨城県土浦海軍航空隊に入隊。45年8月の終戦にともない鹿児島県桜島海軍第五水上特攻戦隊司令部より復員。翌年1月に九州帝国大学法文学部に転入学して哲学科美学美術史学を専攻する。48年3月、九州大学法文学部を卒業し、4月よりは同大学大学院文学研究科特別研究生前期課程美学及美術史専攻に進学。矢崎美盛に師事し、ドイツ古典主義美学及び美術様式論を研究する。50年3月同前期過程を修了。4月より55年10月まで宮崎大学学芸学部講師として美学を担当。11月には相良徳三の招請により成城大学文芸学部の芸術コース(のちの芸術学科)の設
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